2024年5月9日、PGF生命は「2024年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」の集計結果を公開しました。
本調査では、今年還暦を迎える1964年生まれの方を対象に還暦を迎えることへの意識や今後の人生への思いを伺っています。
「年金不安」が囁かれる昨今、やがて訪れる老後に向けてさまざまな思いを持っていることでしょう。
本記事では「還暦人」の集計結果より、還暦を迎える方のリアルな思いを覗くとともに、すでに年金生活を送るシニア世代の年金事情について確認していきます。
1. 今年60歳を迎える「還暦人(かんれきびと)」の意識調査結果
では早速、PGF生命が行った「還暦人(かんれきびと)」の調査結果を見ていきましょう。
1.1 還暦以降の就労意向
同調査では、59歳時点で就労をしている・していた人(1553名)に還暦以降の就労意向をヒアリングしています。
結果は以下のとおり。
- 60歳以降も働きたい:85.8%
- 70歳以降も働きたい:42.7%
65~69歳まで働きたい人が38.1%と最多となりました。次いで、70~74歳まで働きたい人が25.2%です。
1.2 還暦以降も働きたい理由
また、60歳を過ぎても働きたいと思う理由は以下のとおりで、半数以上が「働かないと生活費が不足するから」と回答しています。
- 働かないと生活費が不足するから(56.1%)
- 健康を維持したいから(47.5%)
- その歳までは元気に働けると思うから(43.6%)
- 人と関わりを持ちたいから(35.7%)
- 趣味やレジャーのためのお金が必要だから(34.8%)
1.3 還暦を迎える実感がわかない…肉体年齢・精神年齢は何歳だと実感しているのか
同調査より「還暦を迎える実感がわかない人」の割合が83.7%であることもわかりました。
前回調査時点の77.9%から5.8ポイント上昇しており、調査開始以来、最も高くなっています。
また、心と体の実感年齢として、肉体年齢・精神年齢ともに「50~54歳相当」と答えた方が最も多く、平均肉体年齢は54.1歳、平均精神年齢は44.7歳という結果に。
上図のとおり、こちらも調査開始以来、最も若くなりました。
還暦を迎えるにあたり、自身が感じる肉体・精神の年齢が実年齢を下回っていることも、60歳以降も働きたいという意欲に繋がっているのかもしれません。
ここまで、今年還暦を迎える人についての調査結果を見てきました。
60歳以降も働きたい理由はさまざまありますが、老後の生活費を懸念している人が多いという点は見逃せないポイントといえるでしょう。
老後は国民年金や厚生年金を収入の柱として生活するのが一般的と考えられますが、年金だけで老後の生活費をカバーすることはできないのでしょうか。
次章で、現在のシニア世代の平均年金額を確認していきたいと思います。