GWはいつもより出費がかさむという方もいるでしょう。次の給料日が待ち遠しいものですが、年金生活になれば2ヶ月ごとのサイクルになります。
次回の年金支給日は6月15日とあり、シニアは現役世代よりさらに待ち遠しく感じているかもしれません。
さらに、額面と手取り額の差に驚く方は多いのではないでしょうか。
厚生年金の平均額は14万円と聞いたことがあると思いますが、確かに厚生労働省が発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均額は14万3973円。
しかし、その平均額には注意点がいくつかあります。今回は、厚生年金の受給事情についてお伝えします。
1. 【公的年金】日本の年金制度の仕組みをわかりやすく解説
まずは、日本の公的年金制度についておさらいしておきます。
日本の年金制度は、図の通り「国民年金」と「厚生年金」の2階建てとなっています。
国民年金には、原則日本に住む20歳~60歳未満の全ての人が加入します。
さらにその上乗せとして、会社員や公務員などは厚生年金にも加入します。毎月の保険料を勤務先となる事業所と折半で負担し、保険料は毎月の給料から天引きされる仕組みです。
一方、自営業やフリーランスなどは国民年金のみの加入となり、毎月保険料を自分で納めます。
専業主婦(主夫)などの第2号被保険者に扶養されている配偶者(第3号被保険者)は、個人としては国民年金保険料を負担する必要はありません。
老後に受け取れる公的年金を整理すると、
- 国民年金のみに加入していた人は「老齢基礎年金」
- 厚生年金に加入していた人は、老齢基礎年金に上乗せして「老齢厚生年金」
が受け取れることがわかります。そんな厚生年金と国民年金について、6月支給分から引上げが予定されていることをご存知でしょうか。
※受け取れる年金には遺族年金や障害年金などもありますが、ここでは割愛します。