2. 国家公務員の「給与や定年退職金」はいくら?
まずは国家公務員のお金事情から見ていきます。
2.1 国家公務員の平均給与
人事院の「国家公務員給与の実態」によると、国家公務員の平均給与は41万2747円でした。
1年間の平均給与の合計とボーナス(給与4.5ヶ月分)を合わせると、平均年収は約681万円となります。
日本の平均給与は458万円なので、一見すると魅力的に思えます。ただし、勤続年数や職種によって大きく異なるでしょう。
2.2 国家公務員の退職金の平均額
内閣官房の退職金に関する調査によると、国家公務員の退職金は下記のとおりです。
《常勤職員》
- 受給者数:1万4283人
- 平均支給額:2112万2000円
《うち、行政職俸給表(一)適用者》
- 受給者数:4086人
- 平均支給額:2111万4000円
常勤職員、行政職俸給表(一)適用者ともに、平均支給額が2000万円以上となっています。定年退職まで勤め上げれば、国家公務員の退職時の退職金は2000万円を超える可能性が高いといえます。
3. 地方公務員の「給与や定年退職金」はいくら?
では、地方公務員はどうでしょうか。
3.1 地方公務員の平均給与
総務省の「令和4年地方公務員給与の実態」によると、地方公務員の平均給与は下記のとおりです(国家公務員に準じてボーナスは給与4.5ヶ月分とします)。
- 一般職員(一般行政職):31万5093円
- 教育公務員(高等学校教育職):36万9752円
- 警察職:32万5987円
年収に換算すると、
- 一般職員(一般行政職):約520万円
- 教育公務員(高等学校教育職):約610万円
- 警察職:約537万円
となります。
3.2 地方公務員の退職金の平均額
<全職員>
- 定年退職(勤続25年以上):2181万1000円
- 勧奨(勤続25年以上):2153万3000円
- 自己都合:234万7000円
国家公務員と同じく退職事由によって大きく異なりますが、定年退職時の平均額(勤続25年以上)では2000万円を超えるようです。
実際の職種や勤務地などにも左右されますが、そもそも退職金制度がない中小企業も増えている中、魅力的に思う方が多いかもしれません。
しかし、国家公務員の5人に1人が生活苦を抱えているというデータもあるのです。次章にて詳しく確認しましょう。