ジブラルタ生命保険株式会社が20歳~69歳の男女2000名を対象に行った「身体と心の健康づくりに関する調査2024」によれば、老後の生活資金としてあれば安心できる貯蓄額の中央値は2500万円でした(2024年4月19日公表)。

「老後2000万円問題」が話題になったものの、昨今の物価高のなかでは「2000万円では不安」と感じる方もいるのでしょう。

ただ、物価高で増える家計の出費や旅行、レジャー、子どもの教育費、住宅ローンなどを考えると「老後資金だけ」で2500万円を貯めるのは簡単ではありません。

実際に現代の60歳代はどれほど貯蓄を保有しているのでしょうか。

今回は60歳代・二人以上世帯の貯蓄額と、60~69歳の厚生年金と国民年金の平均月額、また2024年度の年金額例をみていきます。

1. 【60歳代の貯蓄額】2000万円以上の割合は?平均と中央値も確認

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【写真12枚中1枚目】60歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ。2枚目以降で現代シニアの年金月額も見る!

60歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:2026万円
  • 中央値:700万円

平均は2000万円を超えましたが、より実態に近い中央値は700万円となりました、

はじめのジブラルタ生命保険株式会社「身体と心の健康づくりに関する調査2024」によれば、安心できる老後の生活資金は年代別に以下の通りでした。

1.2 安心できる老後の生活資金(中央値)

  • 20代:2000万円
  • 30代:2000万円
  • 40代:3000万円
  • 50代:3000万円
  • 60代:3000万円
  • 平均:2500万円

ジブラルタ生命保険株式会社調べ

年代が上がるほど、安心できる老後資金が上がります。

また、平均値でみると7850万円と大きく上がっており、老後に不安を抱えている方も多いと考えられます。