国内有数の人気観光スポットである京都。連日多くの観光客が街を歩いており、特に3月下旬から4月上旬は桜を目当てに、いつもよりたくさんの旅行者が訪れていました。
そんな京都では、何年も前からオーバーツーリズムが課題になっています。2024年の春も、地元の人がバスに乗れなかったり、祇園の一部の私道が通行禁止になったことも報じられました。
そこで本記事では、京都のオーバーツーリズムによる実際の影響やSNSの声を紹介します。また京都市が対策する観光バスの内容や料金も紹介していますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
1. 京都には年間何人の観光客が訪れている?
京都には、毎日大勢の観光客が訪れています。新型コロナウイルスの流行により一時期は旅行需要が大幅に減少し、京都の観光業界にも影響があったと言われていますが、観光客数はどのように推移しているのでしょうか。
京都市が2019年・2021年・2022年の3年分の観光客数を公開していたのでご紹介します。
新型コロナウイルスの流行前より2022年は1000万人ほど少ないですが、2021年と2022年を比べてみると急速に観光客数が回復していることが伺えます。
JTBは2024年の国内旅行者数は2023年と同水準の2億7300万人、訪日外国人旅行者数は過去最高の3310万人と予想していることから、京都への旅行者数もさらに増加すると考えられます。
2. 国内旅行客と海外旅行客の比率は変わったのか
新型コロナウイルスが流行しており、日本が入国制限を設けていた間は、京都を訪れる外国人旅行者の数も限られていました。
必然的に京都には国内からの旅行客が多かったのですが、入国制限の撤廃と水際対策の終了により、どのような変化が見られたのでしょうか。
今回は京都市観光協会が公開している、京都市内の主要ホテルにおける客室稼働率の推移をもとに考察してみます。
入国制限の撤廃により、2023年2月から2023年4月にかけて外国人分の客室稼働率が2倍以上に上昇しています。
客室稼働率の外国人比率も、入国制限撤廃後は50%前後を維持しており、京都に宿泊する観光客のおよそ2人に1人は外国人であると言えるでしょう。
特に2023年4月・7月・10月は外国人の比率が高くなっており、桜や祇園祭、紅葉の時期は日本国内の人より多くの外国人旅行者が京都を訪れている現状が伺えます。