2024年1月19日、2024年度の厚生年金と国民年金の年金額の例が公表されました。
4月に支給されたのは2月3月の分なので、改定後の年金を最初に受け取れるのは6月14日(金)です。
2024年度の夫婦の標準的な年金は23万483円となり、大幅な上昇(月額約6000円増)となる見込みです。
ただし、毎年6月に送付される「年金振込通知書」を見ると、肝心の手取り額が少なくて驚く方がいるかもしれません。
自分が実際にいくら受給できるのか、手元に届いたら必ず確認しましょう。
この記事では、2024年4月からの厚生年金と国民年金の受給額を解説。実際に受給している方の平均受給額を一覧で見るとともに、年金振込通知書でわかる「天引きされる税金や保険料」についても確認しましょう。
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2024年度の年金額例は、下記のとおり決められました。
1.1 2024年度の国民年金(老齢基礎年金)
- 1人あたり6万8000円※1
2023年度が6万6250円だったので、月額1750の増額です。
※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円(対前年度比+1758円)です。
1.2 2024年度の厚生年金(老齢厚生年金)
- 23万483円(夫婦2人分※2)
※2平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
また、厚生年金の金額は夫婦2人分となっており、「40年間会社員として月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦(もしくは自営業など)だった妻」が想定されています。
同じ夫婦世帯を想定したモデル年金額は、2023年度(令和5年度)が22万4482円だったので、6001円の増額ということに。2年連続での増額改定となりました。
ただし、注意点があります。一つ目は「天引きされるお金」があるため、額面どおりには受け取れないということ。そして二つ目は、「年金額には個人差がある」という点です。
まずは一つ目の天引きされるお金について、「年金振込通知書」を用いて解説していきます。