【60歳代・二人以上世帯】「生活が苦しい」高齢者世帯は48.3%…貯蓄「100～200万円未満」の割合とは【定年後シニアの実態】 2024年度は2.7％の増額へ：60歳代「年齢別・年金一覧表」

厚生労働省の資料によると、高齢者世帯のうち「生活が苦しい」と回答した人は48.3%。依然つづく物価高の状況が少なからず影響しているようです。

そんな状況でシニアの味方となってくれるのが、貯蓄と年金。とくに貯蓄額は、同年代と比較してどんな状況にあるかを把握しづらく、目標を立てる際の目安にもなってくれます。

自分と同年代がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、具体的な貯蓄の目標金額を決めやすくなるでしょう。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。記事の後半では手取りからいくら貯蓄できているか、リアルなお金事情を確認していきましょう。

1. 高齢者世帯「生活が苦しい」と回答した割合は？

厚生労働省の「2022（令和4）年国民生活基礎調査の概況」によると、生活意識として「苦しい」と回答した人は全世帯で51.3%、高齢者世帯で48.3%でした。

現役世代に比べると収入源が限られる傾向にあるシニア。これでも「苦しい」と感じている世帯は全体よりも少なくなるようです。

児童のいる世帯では54.7%が苦しいと回答しているため、子育て費用から解放されることが一因かもしれません。

60歳代・二人以上世帯で「100～200万円未満」の人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します（金融資産を保有していない世帯を含む）。

【写真前5枚中1枚目】60歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ。2枚目では金融資産保有世帯のみの円グラフを紹介。

貯蓄100～200万円未満は4.5％、貯蓄200万円未満だと31.4％となりました。

平均値と中央値の開きも大きく、世代間格差が広がっているといえるでしょう。

次の章から、貯蓄保有世帯のみの金額と比較して詳しくみていきましょう。