お金を貯めようと思っても、そもそもどうしたらお金がうまく貯まるのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。お金を貯めるということは簡単なようで難しく、また奥が深いものでもあります。
今回は、2年で250万円の貯金に成功したという27歳OLの事例をもとに「お金の貯め方がよくわからない」という人のための貯金術をご紹介します。
どうしたらお金が貯まるのか
彼女も元々は「どうしたらお金が貯まるのかよくわからなかった」という1人です。ただ、彼女の場合には明確な「貯める目的」がありました。それは、「結婚」です。2年後に結婚式を挙げよう、とパートナーと誓い合って、お互いに決まった金額を貯めることにしたそうです。
しかし、現実派のパートナーと話し合いをして貯めることになったのは2人合わせて500万円。結婚式の資金、新婚旅行代、新生活の準備、それらに多少の余裕を持たせるとそのくらいの金額になったと言います。
しかし、その時点で彼女の手元にある貯金と言えばたったの25万円。毎月、なんとなく貯金しなくちゃと思いながら過ごしてはきたものの、結局なんとか赤字にならず1カ月を終えるだけで十分な貯金はできていなかったのです。そんな彼女は、お金を貯めるための作戦を考えました。
「貯める目的」に応じた貯め方を考える
彼女がまず取り組んだのは、貯める目的を明確化し、その目的に応じたお金の貯め方をするということです。今回、実はいいきっかけだと思った彼女は、結婚資金だけでなく老後の資金も細々と積み上げようと計画。そこで、老後資金と結婚資金という2つの性格の貯金を、それぞれに合った貯め方で貯めようと考えたのです。
老後資金は、主に年金の不足分を補うイメージだったため、まだまだお金を貯められる期間は長いですよね。27歳の彼女がたとえば65歳までお金を貯め続けるとすると、まだ38年もあります。彼女は、低金利時代ですがその分複利の恩恵を受けることもあり、細々とでいいからとにかくコンスタントに、長く貯め続けるということを意識しました。つまり、毎月数万円ずつコンスタントに貯める方法です。
さらに、老後資金という性格をうまく利用することで節税効果があるしくみの存在を知りました。それが財形貯蓄の中でも、老後の資金づくりを目的とした「財形年金貯蓄」です。財形貯蓄なら給与天引きになるため確実に、コンスタントに貯めることができますよね。それがぴったりだと感じた彼女は、老後資金は財形年金貯蓄で貯めると決めて手続きを進めたようです。
また、会社に財形制度がない場合でも、節税効果のある「お金の貯め方」としてiDeCoという選択肢もあります。「あれは投資で元本損失の可能性があるから」とiDeCoを敬遠する人もいますが、前代未聞の低金利時代に突入し、預金金利の恩恵を受けられていないこともありますし、20年~30年という長い間運用するものなので長い目で見て立て直しもできます。
元本確保型の商品も多くありますし、成果を見ながらその都度、状況に合ったものを自分でカスタマイズできるという点からも、投資だからという理由だけで遠ざけるべきではないことは明らかです。iDeCoは節税効果も大きいので、一度調べてみてはいかがでしょうか。彼女も、iDeCoについては早速始めたと言っていました。
さて、話は戻りますが、老後資金は節税効果の恩恵を受けられて、細々とでいいので長く確実に貯められる方法がありましたよね。結婚資金はどうでしょうか。結婚資金はタイムリミットが決まっていて、短い期間で確実に貯める必要があります。
短い期間で貯めるには、毎月の積み上げに追加してボーナスを貯めなければ追いつけませんよね。毎月10万円以上を貯金に充てられるのであれば別ですが、彼女にはそれほどの余裕はなかったため、6月と12月にもらえる賞与のほぼ全額を結婚資金用の貯金として貯めておくことにしたそうです。