もうすぐお彼岸ですね。

お彼岸は、仏教においてあの世とこの世が一番近くなる時期を指します。昼と夜の長さが同じになる春分の日と秋分の日の、それぞれ前後3日が一般的にお彼岸と呼ばれている期間です。

費用面や墓守り不在などにより「お墓は要らない」と考える人も増える一方、お彼岸になるとお墓参りに行き、お墓にお供え物をすることが習慣となっているご家庭はまだまだ多いでしょう。

今回は、お墓参りの際に知っておきたい、お墓にまつわるマナーやトラブルエピソードを、元葬儀屋社員さんが教えてくれました。

1. お墓トラブルエピソード1:「お墓にお酒をかける」は、実はNG行為

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「故人が好きだったから」と、お墓や仏壇にお酒をお供えする人は多いです。生前故人が好きだったものをお供えするのは、一般的には良いことです。

しかし、まれにお墓にお水をかけるのと同じ気持ちで、お墓にお酒をかける人が……。でも実はこれ、NGなのです。

お墓の材質は見た目のとおり石ですが、お墓の表面にある細かい傷や穴からお酒の成分が入ってしまうと、変色することがあります。

お墓の劣化の原因の一つが、お墓にお酒をかけることなのです。

また、お酒には糖分が含まれているため、墓石がべとべとしたり、虫が寄ってきたりします。お墓が汚れてしまい、余計な掃除が必要です。

ちなみに、仏教ではすべての宗派でお酒が良いものだと認識しているとは限りません。宗派によっては、お酒は悪いものとしてお供えすべきでないとすることもあり、注意が必要です。