2. 厚生年金基金はどうやって確認する?
厚生年金基金に加入していた方は、厚生年金基金加入員証を持っていれば、加入していたことがわかります。
紛失していたとしても、厚生年金基金に加入していた方には、年金を請求できる頃には請求についての案内が届きます。
現在の勤務先が年金基金に加入しているのであればわかるのですが、すでに退職した勤務先、氏名が変わる前に加入していた勤務先、退職後に引っ越しをしていたのであれば、加入していた基金や年金基金連合会から送られて来た案内が届かず、発送元に返送されてしまい、本人やご家族は気づくことができません。
そのため、年金基金に加入していたことを確認するのは難しいかもしれませんし、本人も加入していたことすら覚えていないかもしれません。
そこで確認したい方法ですが、35歳、45歳、59歳時に封書で送られてきた、ねんきん定期便の3ページの「年金加入履歴」をご覧ください。
ねんきんネットに登録している方は、ねんきんネットへログイン後、「通知書を確認する」から電子版「被保険者記録照会回答票」を確認することで、同様の記録を確認することが出来ます。
ねんきん定期便で確認すると、年金加入履歴の上側にあるお勤め先の名称等に「基金加入期間」の記載と、その右に加入期間が記載されています。
また、左下の一般厚生年金(厚年)の加入月数、加入期間の数字の下に、かっこで再掲されている数字、これが厚生年金基金に加入していた月数です。
年金ネットの電子版「被保険者記録照会回答票」や年金事務所で「被保険者記録照会回答票」をもらった場合は、右下に一般厚生年金(厚年)の欄があり、かっこで再掲されている数字がありますので、0以外の数字が記載していれば、厚生年金基金を受給する権利があることを知っていてください。
年金額は、ねんきん定期便では確認することが出来ませんが、加入していたことはわかります。
年金額は、加入していた基金または、企業年金連合会に確認してみてください。
3. 厚生年金基金の請求先はどこ?
厚生年金の請求は日本年金機構(年金事務所)ですが、厚生年金基金は請求先が違います。
加入していた企業の基金、企業年金連合会に確認してみると良いでしょう。
すでに厚生年金を受給している場合や、亡くなっているご家族の分も調べてみると、過去に受給できなかったものが受給できるかもしれません。
現役世代の方であっても、勤務先や退職した企業が企業年金に加入していたことすら知らないことも多いのです。
今まで、頑張って保険料を払っていても、忘れていることもあります。
4. 厚生年金基金の請求漏れは多い
過去に勤務していた企業から連絡があるかもしれないですが、それでも請求漏れが多い厚生年金基金。
2023年度末でも107万7000人の方が受け取っていないのです。
厚生年金の請求をするときの年金請求書にも特に表記はないのですが、一番わかりやすいのが、封書で送られてくる「ねんきん定期便」や「被保険者記録照会回答票」です。
一度確認してみると良いでしょう。
参考資料
香月 和政