老後生活を「今とは違う場所に移住してセカンドライフを送りたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

現役時代にも移住を考える人は多いですが、転勤や転校などといった懸念があることから、なかなか実現できないケースもあります。

しかし現役を引退した老後に移住をすれば、比較的自由度の高い選択ができ、「老後はゆっくり過ごしたい」といった理想を叶えることもできます。

本記事では2024年1月30日に公表された「老後に移住してみたい都道府県ランキング」とともに、老後に移住するメリット・デメリットを紹介していきます。

老後の移住を考える際に一緒に知っておきたい「老後の生活支出」についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。

1. 老後に移住してみたい都道府県ランキング

日本トレンドリサーチは、株式会社ロゴスホームと共同で「老後に移住してみたい都道府県」に関するアンケートを実施しました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 調査手法:インターネットでのアンケート
  • 調査対象者:50歳以下の全国の男女
  • 有効回答:800サンプル
  • 調査日:2024年1月19日 ~ 1月22日
  • リリース公開日:2024年1月30日

上記調査の結果、老後に移住して住んでみたい都道府県ランキングは下記の結果となりました。

  • 1位:沖縄県 120票
  • 2位:東京都 79票
  • 3位:北海道 67票
  • 4位:神奈川県 44票
  • 5位:埼玉県・千葉県 各38票
  • 7位:大阪府 35票
  • 8位:福岡県 30票
  • 9位:静岡県 29票
  • 10位:長野県 28票

老後の移住先として、1位に輝いたのは「沖縄県」。気候が暖かく、穏やかに過ごせる点から人気を集めています。

沖縄県を選んだ人の理由として「のんびり過ごしたい」「ゆっくり自然を感じたい」などの意見があり、セカンドライフは自然豊かな場所でゆっくりと老後生活を満喫したいと考える人が多いようです。

一方で、東京都や神奈川県といった都市部も、老後の移住先として上位となりました。

2位である東京都を選んだ人の理由として「利便性が良い」「サービスが充実している」といった、交通や医療などの利便性を評価している声が多く挙げられました。

2. 【都市部と地方どちらがいい?】老後の移住のメリット・デメリット

前章のランキングでは、沖縄県や北海道、長野県など、自然豊かな場所が移住先としてランクインしました。

一方で、東京都や神奈川県、大阪府といった都市部も、移住先として上位になっています。

どちらもそれぞれ異なるメリットの多い移住先ですが、良い点ばかりではありません。

本章では、地方・都市部それぞれのメリット・デメリットについて紹介していきます。

2.1 【地方】老後の移住のメリット・デメリット

老後の移住先として地方を選択する場合、「自然を満喫できる」「開放的でストレスなく過ごせる」といった都会にはないメリットを感じられるでしょう。

豊かな海や山、川などが間近にある地方では、四季折々の景色やイベント行事を楽しむことができ、人混みや情報などの刺激が少ないため、ゆっくりとした老後生活を送れるでしょう。

また、都市部と比較すると比較的住居費が安いのが魅力であり、年金を軸として暮らす老後に固定費を抑えられるのは嬉しい点といえます。

一方で、公共交通機関が充実していないところだと車が必要となり、買い物1つとっても「不便」と感じるケースが出てくるかもしれません。

高齢になると免許証の返納をする方も多いため、バスや電車のアクセスが悪かったり、家から病院やスーパーなどが遠かったりした場合は、デメリットと感じてしまうでしょう。

2.2 【都市部】老後の移住のメリット・デメリット

老後の移住先として都市部を選択する場合、地方と比較して「利便性が高いこと」「施設が充実していること」がメリットとして挙げられます。

都市部では、電車やバスなどといった公共交通機関が多いため、車がなくても生活しやすいです。

また、医療や介護の施設が多く、老後に関与したサービス制度も充実していることから、いざ入院や介護を要した場合も安心できるのは都市部の強みでしょう。

一方で、地方と比較すると住居費が高い傾向にあるため「悠々自適な生活をするために移住をしたのに生活が苦しい」といったケースが出てくるかもしれません。