2月支給の年金「2023年度分最後」はウソ。6月支給分から改定へ 2024年度の年金は2.7％の引上げへ

3. 厚生年金・国民年金の額面はいくら？

前章では、2024年度の年金額の目安を紹介しましたが、国民年金では満額受給の場合であり、厚生年金では2人分の金額となっているため、全員がこの額を受け取れるわけではありません。

では、年金の平均受給額はどのくらいなのでしょうか。

厚生労働省年金局の「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金・国民年金の全体及び男女別の平均月額は下記の結果となりました。

※国民年金の金額を含む

厚生年金の平均月額は約14万円ほどとなっており、仮に夫婦ともに厚生年金の場合は先ほど紹介した「標準的な年金額」よりも多くなる可能性があります。

一方で、国民年金の平均月額は約5万円となっており、先ほど紹介した国民年金の年金目安よりも少なくなっています。

これは、国民年金を満額受給できない受給者の金額も含めた平均額となっていることから、少なくなっているのだとうかがえます。

年金は、受け取れる年金のタイプや年収、加入期間などによって、金額が大きく変わるため、ご自身がどの年金を受給できるのか、事前に確認しておけると良いでしょう。

詳細な年金額を知りたい方は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などを活用して、チェックしてみることをおすすめします。

本記事では、年金の支給日における仕組みについて解説していきました。

2023年度の最後の偶数月は2月になりますが、「2023年度分の最後の支給」は2月ではありません。

2023年度分の最後の支給日は「2024年4月15日」で、2024年度最初の支給日は「2024年6月14日」となっているため、受け取れる年金支給日の把握をしっかりとしておきましょう。

また年金額には個人差があり、実際に受け取ってみて「想像以上に年金が少なかった」といったケースもあるため、今のうちにご自身が受け取れる年金額を把握し、少ないと感じた場合は老後資金の準備も進められると良いでしょう。

まずは、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などで、将来受け取れる年金の見込額を確認してみてはいかがでしょうか。

太田彩子