年金は原則年に6回、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)の15日に、前月と前々月の2ヶ月分が支給されます。
2023年度の偶数月は「2月」が最後となりますが、「2023年度分最後の年金支給」は2月ではないことをご存知でしょうか。
本記事では、年金の支給日における仕組みについて解説していきます。
実際に受け取れる年金の平均月額についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 2月支給の年金「2023年度分最後」はウソの理由
冒頭でもお伝えしたように、2023年度の最後の偶数月は2月になりますが、「2023年度分の最後の年金支給」は2月ではありません。
日本の年金支給は、該当支給月に「前月と前々月」の2ヶ月分が支給される仕組みです。
つまり2月に支給される年金は、2023年度の12月分と1月分であるため、2023年度の年金支給の途中ということになります。
そのため、2023年度分の年金支給は、2024年4月15日に支給される「2023年度の2月分と3月分」が最後の月となるのです。
参考までに、2023年度〜2024年度の年金支給日を確認しておきましょう。
上記表をみてもわかるように、2023年度分の最後の支給日は「2024年4月15日」で、2024年度最初の支給日は「2024年6月14日」となっています。
2. 2024年度最初の年金支給日から年金額が改定へ
厚生労働省は1月19日に、2024年度の年金額改定を公表しました。
厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2024年度の年金額例は下記のようになっています。
- 国民年金:6万8000円
- 厚生年金:23万483円
留意点として、上記の国民年金は満額受給を想定した額であり、1人分となっています。
一方で厚生年金は、夫婦2人分の額であり、国民年金を含む標準的な年金額となっています。
国民年金・厚生年金それぞれで、前年よりも平均月額がアップしており、とくに厚生年金は6000円(2.7%)のプラスです。
近年では物価高の上昇が続いていることから、シニアにとって今回の年金額の改定は嬉しいものと言えるでしょう。
とはいえ、物価上昇率には追いついていないため、実際には目減りとなります。