2. 万が一のリスクに備えて金融機関を分散したほうが安心

金融機関の破綻リスクに備えて資産を守るためには、複数の金融機関に資産を分散することが有効です。

金融広報中央委員会の調査では、「一金融機関に預けた預金金額が一千万円を超えないように、預入れ先を分散した」と答えた人が16.1%となっており、最も多い結果となっています。

管理する口座数が増えるのは億劫に感じるかもしれませんが、大切な資産を守るためには欠かせない行動といえるでしょう。

3. 「決済用預金」は全額保護される

万が一のリスクに備えるためには、「決済用預金」を利用するのもひとつの方法です。

決済用預金とは、「決済サービスを提供できること」、「預金者が払戻しをいつでも請求できること」、「利息がつかないこと」という3つの条件を満たす預金のことを指します。

預金保険制度では、決済用預金については全額保護を受けられるようになっており、1000万円のボーダーを気にする必要がありません。

利息がつかない点はデメリットですが、低金利環境が続く現在では利息の有無による影響はあまり大きくないでしょう。

実際に筆者が担当していたお客さまでも、決済性預金を利用する方は多くいらっしゃいました。

金融機関によっては、現在利用している預金の口座番号を変えずに、そのまま決済性預金に変更できる場合もありますので、くわしくは窓口でたずねてみましょう。

4. 大切な資産の守り方を考えよう

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預金が1000万円を超えたら、金融機関の破綻に備えた対策を取ることが大切です。

過去には実際にペイオフが発動された例もありますので、「複数の金融機関に分散する」、「決済用預金を利用する」といった方法で資産を守ることを考えてみましょう。

参考資料

椿 慧理