史上最高値の更新に注目が集まっている日経平均株価。

一方で物価高や社会保険料の値上げによる家計への圧迫は大きく、貯蓄も思うようにできないご家庭もあるでしょう。

特に40~50歳代は老後を意識し始める年代でもあり、昨今の物価高をみていると老後への不安も高まるものです。

ひとり暮らしであれば老後生活の備えも、また病気をしたり、介護が必要になったりしたときの対応も自身でせねばなりません。40~50歳代から老後計画を本格的に考えておきたいところです。

では、現代の40~50歳代でおひとりさまの方は、どれくらい貯蓄を保有し、また収入からどれくらい貯蓄しているのでしょうか。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、40~50歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。

1. 【40歳代・ひとり世帯】貯蓄ゼロは何パーセントか

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、まずは40歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【40歳代・ひとり世帯】の貯蓄ゼロの割合

  • 35.8%

1.2 【40歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:657万円
  • 中央値:53万円

40歳代で貯蓄ゼロの人はおよそ3人に1人となっています。

たとえば老後を65歳からと考えた際、40歳であればまだ25年間ありますが、老後資金はまとまった貯蓄が必要となるので、早くから備えておきたいところでしょう。

2. 【40歳代・ひとり世帯】手取り収入からの貯蓄割合は何パーセントか

では、みなさん収入から何パーセント貯蓄しているのでしょうか。

同資料より、年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯のみ)を確認します。

40歳代・ひとり世帯の手取りからの貯蓄割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」をもとにLIMO編集部作成

2.1 年間手取り収入からの貯蓄割合

  • 平均:16.0%
  • 5%未満:6.7%
  • 5〜10%未満:8.7%
  • 10〜15%未満:17.8%
  • 15〜20%未満:3.4%
  • 20〜25%未満:9.1%
  • 25〜30%未満:2.4%
  • 30〜35%未満:6.7%
  • 35%以上:15.4%
  • 貯蓄しなかった:29.8%

40歳代の貯蓄割合で最も多いのは「10〜15%未満」で17.8%、平均は16.0%でした。

一方で貯蓄しなかった人も約3割となっています。

収入や状況により手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものですが、まずは無理のない貯蓄額からはじめ、平均を一つの目標にするのもいいでしょう。