大寒に入り、寒暖差が激しいこのごろ。雪を心配されたり、体調を崩されることを心配されたりすることもあるでしょう。

寒さが厳しくても健康を維持するためには、着るものや暖房、飲食物などを工夫して体を温めることが大切です。

とはいえ、エアコンや石油ストーブ、こたつ、冬用のふとんや洋服、防寒グッズ…など、冬は一年の中で最も生活費や光熱費がかかりやすくなっています。

特に年金生活に入ると、冬の生活費が厳しいというご家庭もあるでしょう。基本的にその年度の受け取る年金は一定ですから、冬は貯蓄を切り崩さなければならないご家庭もあると思います。

老後資金対策は、できれば早くからしておきたいところ。

今回は60歳代に視点をあてて、貯蓄や最新の年金月額も確認します。

1. 60歳代「貯蓄額2000万円以上」実は少数派に

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」をもとに、まずは60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額を確認してみましょう。

1.1 【60歳代】二人以上世帯の金融資産保有額

※金融資産を保有していない世帯を含む

  • 平均値:1819万円
  • 中央値:700万円

老後2000万円問題が話題となりましたが、平均貯蓄額は2000万円を超えませんでした。

平均は一部の大きな数値に引き上げられやすいため、より実態に近いと考えられる中央値を参考にすると700万円まで下がります。

1.2 【60歳代】二人以上世帯の貯蓄額一覧表

  • 金融資産非保有:20.8%
  • 100万円未満:6.1%
  • 100~200万円未満:5.5%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:3.2%
  • 400~500万円未満:3.4%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:6.1%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:5.7%
  • 2000~3000万円未満:8.8%
  • 3000万円以上:20.3%
  • 無回答:2.9%

貯蓄2000万円以上保有するのは約3割と、実は少数派です。

老後2000万円必要といわれても、保有していない世帯の方が多いのです。