本来協力し合うはずの夫婦が、競争相手になっていませんか? 夫婦喧嘩をすれば「どちらが正しいか」と白黒をつけようとしたり、家事育児では「どちらが損をしているか」考えたり、相手がラクをするとイライラしたり。

たとえ夫婦間の競争で勝っても、後味の悪いもの。家庭内の雰囲気は悪く、とても居心地が良いとはいえませんよね。夫婦で競争するよりも、協力しあえる形を模索したいところ。ではなぜ夫婦が競争相手になってしまうのでしょうか。

夫婦が競争相手になる原因2つ

夫婦が競争相手となる主な原因は2つあります。夫婦は同じ土俵に立っているため、競争相手になりやすいもの。特に今は夫婦ともに仕事・家事・育児をしますので、男女差がなくなりつつあります。そのため争いも起こりやすいのです。

また、無意識のうちに「自分が子どもの頃育った家族と同じ家庭を作ろう」とする人も多いでしょう。自分の親をお手本にし、パートナーにも自分の親(男性は自分の母親、女性は自分の父親)と同じ振る舞いを求めます。

しかしパートナーは赤の他人。全く別の家庭環境で育っていますから、お互いに求めることが食い違います。「(自分の母親よりも)妻は家事が雑だ」「(自分の父親よりも)夫は何でも話を聞いてくれない」など親と比較しては、優劣をつけてしまうのです。

競争相手より、チーム作りを

本来、一番安らぐ場所である家庭。競っていては疲れてしまいますよね。負ければイライラしますし、勝っても気分は晴れず「相手に自分の弱い部分を見せられない」と気を張ってしまいます。できればお互い自然体でいられる、居心地の良い家庭を目指したいものです。

視点を変えて、「家族=チーム」と捉えてみてはいかがでしょうか。競い合うと「どちらが正しいか」の勝敗をつけようとしたり、「もっと〜してよ」と相手に変化を求めてしまいます。ところが人間簡単には変われませんので、似たようなケンカが増えます。これをチームと考えると、「こういうタイプも必要かもしれない」と違う角度で相手を見ることができ、相手の自然体を受け入れることもできるのではないでしょうか。

我が家も夫婦は性格や価値観が正反対です。サッカーでたとえるなら、保守的で神経質な夫はディフェンス。問題が起きた場合は、原因を追及する思考癖があります。夫に比べ革新的で大雑把な筆者はフォワードでしょうか。原因追求よりも、これからどうするかについて考えます。以前は意見が食い違っていましたが、問題を乗り越えるにはどちらの視点も必要だと感じています。

子育て、ローン、親の病気や介護、自分たちの老後…生きていれば様々な問題が起こるもの。家族で乗り越えるには様々な角度から問題を捉え、多くの対策を練る必要があります。多種多様なメンバーがそれぞれの良さを生かしてこそ、問題を乗り越えることができるでしょう。

適材適所でチーム運営を