2024年からはNISAの制度も変わり、利用者が増えているようです。
海外の株価が上昇していることもあり、日本の日経平均株価も上昇傾向にあります。
企業業績は良くなっているようですが、国民の実感とはかけ離れた上昇になっている気がします。
将来のことを考えた場合、老後の支出を知った上で、今後の生活を考える必要があります。
2022年の65歳以上の夫婦のみの無職世帯の支出は、非消費支出3万1812円、消費支出23万6696円で、合計26万8508円。
65歳以上の単身無職世帯では非消費支出1万2356円、消費支出14万3139円の合計で、15万5495円となっています。
さて、老後のために貯蓄や運用をしている方もいますが、老後の収入の中心は、やはり公的な年金です。
年金を多くもらっている方もいるかと思いますが、みなさん年金をどのくらい受け取っているのでしょうか。
ずっと自営業だった方や専業主婦だった方で国民年金のみに加入していた方は、40年間納付された方で、老齢基礎年金の年金月額は、6万6250円(2023年度の年金額)です(振替加算額や付加保険料を除く)。
厚生年金に加入していれば、上乗せで年金が受給できます。ただし、「月額30万円以上」というのはかなり厳しいことが、データから読み取れます。
1. 厚生年金をどのくらい受け取っているか
厚生年金の年金月額については、2023年末に発表された「厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、平均額等がわかります。
厚生年金に加入して要件を満たした方は、老齢基礎年金(国民年金)に上乗せして老齢厚生年金を受給することができます。
以下の表に書かれた厚生年金の金額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計額です。
- 5万円未満: 32万9581人
- 5万円以上10万円未満:330万4478人
- 10万円以上15万円未満:498万6068人
- 15万円以上20万円未満:501万3736人
- 20万円以上25万円未満:213万1684人
- 25万円以上30万円未満:21万8664人
- 30万円以上:1万2490人
老齢基礎年金を含めた厚生年金の平均は、月額で14万3973円となっています。
多くの方が公的年金だけでは足りないため、個人年金に加入していたり、貯蓄を取り崩したり、働き続けたりしています。
一方で年金月額30万円以上の方もいらっしゃいます。
この表をみていただいてもわかるように、最近のデータでも1万2490人が月額で30万円以上の年金を受給していることがわかります。
2. 年金月額を30万円受け取っている人は年収いくらだった?
会社員で給与の月額30万円を超える方は多いと思いますが、年金月額では表を見てもわかるように、かなり少ないのが現状です。
厚生省が発表している夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は、2023年(令和5年)度で月額22万4482円。月額30万円との差は大きいのです。
では、月額30万円をもらう方はどのくらいの収入(給与・ボーナス)が必要なのでしょうか。
計算式は、以下の通りです(以下2023年度の金額)。
今回は、単身の方で計算します。
- 老齢基礎年金は、2023年度の満額で79万5000円
- 老齢厚生年金の計算
厚生年金の計算方法は経過的加算分を除き、報酬比例部分と同様の計算方法で計算できます。
報酬比例部分 = A + B
A:2003年3月以前の加入期間:平均標準報酬月額 × 7.125 / 1000 × 平成15年3月までの加入期間の月数
B:2003年4月以降の加入期間: 標準報酬額× 5.481 / 1000 × 平成15年4月以降の加入期間の月数
前提条件として、1981年生まれ大卒で入社60歳まで38年間勤務した場合を、年収別に比べたいと思います。
計算が大変になるので、ここでは入社から退職まで同じ給与で働いたと仮定します(20歳から就職するまでの国民年金保険料は納付済)。
2.1 年収300万円(給与 月額20万円、賞与 30万円を2回)
老齢厚生年金 62万4834円 + 老齢基礎年金 79万5000円 = 141万9834円
年金月額 約11万8300円
2.2 年収500万円(給与 月額30万円、賞与 70万円を2回)
老齢厚生年金 104万1390円 + 老齢基礎年金 79万5000円 = 183万6390円
年金月額 約15万3000円
2.3 年収700万円(給与 月額40万円、賞与 110万円を2回)
老齢厚生年金 145万7946円 + 老齢基礎年金 79万5000円 = 225万2946円
年金月額 約18万7700円
2.4 年収1000万円(給与 月額60万円、賞与 140万円を2回)
老齢厚生年金 208万2780円 + 老齢基礎年金 79万5000円 = 287万7780円
年金月額 約23万9800円
2.5 年収1230万円(給与 月額65万円、賞与 150万円を3回)
老齢厚生年金 256万1819円 + 老齢基礎年金 79万5000円 = 335万6819円
年金月額 約27万9700円
給与については年金の計算上月額65万円まで、賞与は150万円を年3回が上限となっています。
厚生年金には現在のところ、70歳まで加入することができますので、60歳以降も加入して働くことで、厚生年金を増やすことは可能です。
実際には、旧法の厚生年金に加入していた方や企業年金や厚生年金基金がある方、厚生年金の加入期間が長い方、年金を繰り下げしている方などとなっていますので、表に示すように30万円を超える方は少ない状況です。
3. まとめにかえて
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年金月額30万円を超える方は、かなり少ないことがわかりました。
公的年金だけで月額30万円を超えることは条件が高いといえます。
支出が多い方は老後もその支出が続いた場合、公的年金だけでは生活ができなくなりますので、老後資金を早めに準備しておくことが大事かと思います。
また同時に、生活費の改善も必要となるでしょう。
将来に向けて、収入と支出を考えることが重要です。
参考資料
香月 和政