3.2 サービスアニマル・エモーショナルサポートアニマル(ESA)の所有が認められている

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身体障害者の方への配慮はもちろんのことですが、目に見えない障害の方への配慮もアメリカにはたくさんあります。

サービスアニマル、つまり盲導犬など物理的に人を支える介助動物はもちろんのこと、エモーショナルサポートアニマル(ESA)という心理的に人を支える動物の所有が認められています。

ESAは、精神科でカウンセリングや診断を経て、ESAが必要だと判断されたひとが所有できます。

普段はペットと同じように扱われますが、公共交通機関などただのペットでは入れないところも、ESAであれば入ることができる場合があるなどの違いがあります。

通っている大学内を例にすると、ESAは大学のキャンパスや食堂には入ることはできませんが、申請をすれば、ひとり1匹まで寮に一緒に住むことができます。

私の日本の大学の寮では、動物を飼うことは一切禁じられていたのでとても新鮮でした。

私自身は、実家で犬を飼っていて大学受験のとき精神的に辛いというときも犬を撫でているだけで気持ちを落ち着かせることができていました。

しかし、進学を機に親元を離れると、はじめての寮生活や授業で忙しい日々で気持ちが沈んでしまうことが多くあり、夜な夜なひとりで泣いてしまうことも。

そんな中、教授の紹介で大型犬を飼っている方からお散歩のお手伝いを頼まれたことで定期的に犬と触れ合うようになったのですが、気持ちが安定していくのを感じました。

こういった背景もあり、アメリカのESAの制度を知ったときは素晴らしいと感銘を受けましたし、率直にうらやましいなと思いました。

その一方で、エモーショナルサポートアニマルをめぐる問題も結構起きているようです。

必ずしもESAを今すぐ日本にも導入する必要はないと思いますが、個人の精神的な安定のために社会がどう変化していくべきなのか考えるきっかけになりました。

4. 「みんな違う」が当たり前の国

アメリカは、みんな違うことが当たり前と認識している人が多いゆえに、自分とは違う状況の人に対する想像力があるんだろうなと感じます。

日本も、国としてユニバーサル社会の実現を目指して、公共交通機関や学校などの設備においてバリアフリーを進めていますが、一番大事なのはひとりひとりの意識でしょう。

さまざまな境遇の人に対して想像力を働かせることで意識や行動が変わってくると思います。

参考資料

LIMO・U23編集部