年末年始は多くの企業も冬休みとなり、帰省ラッシュのニュースがテレビで流れます。その一方で、受験直前期の塾では冬期講習会や正月特訓で世間の休日モードとは真逆で、1年間で最も熱を帯びた佳境を迎える時期です。

年明けから中学受験、高校受験そして大学受験が本格的にスタートするため、校舎内は受験直前期の雰囲気を演出し、塾の先生もゲン担ぎを行うこともあります。

今回は受験生を担当する塾の先生の気持ちをピックアップし、直前期のゲン担ぎや塾内の雰囲気をご紹介していきます。

1. 年明けから次々に出る合格祈願のお菓子

candy candy/shutterstock.com

受験生のいる家庭、または塾の先生の定番の行動といえば受験祈願で神社に参拝することですが、最近は参拝以外にもゲン担ぎをする人は少なくありません。

新しい年を迎え、三が日が過ぎ、少しずつお正月気分が収まるとスーパーやコンビニの店頭に合格祈願にちなんだお菓子が並びます。

「ゲン担ぎ商戦」とも言われ、年々その数は増加しており新作や面白いネーミング商品が販売されるとSNSで投稿され、話題を集める商品もあります。

市販のお菓子などの食品のゲン担ぎの走りの2トップと言える存在が「カール」と「キットカット」です。

1.1 カール(株式会社明治)

コーン(トウモロコシ)を原料とした親指大のノンフライスナック菓子。カールおじさんが神主になっている「ウカール」(受かる)の名称で販売したのは2001年。

1.2 キットカット(ネスレ日本株式会社)

細長い長方形状のウエハースをチョコレートで包み、バー(棒)状にしたお菓子。キットカットが「キットカツ」(きっと勝つ)の響きから受験生向けに販売をスタートしたのは2003年。

LIMO編集部撮影

すでにゲン担ぎ商戦は20年以上続く歴史あるジャンルになっています。

今ではお菓子だけではなく幅広いジャンルで商品が登場しており、食品業界にとってお正月とバレンタインの間を埋める一大商戦になっています。