今の70歳代はどのくらい貯蓄できているの？「老後2000万円問題」は本当なのか…？！生活費用をチェックして、必要な金額を理解しよう

2. 70歳代は年金をいくら受給できるのか

60歳代・70歳代を迎えた老後生活の要となるのは、公的年金です。

もし十分な年金が受け取れることが確実視されているのであれば、老後2000万円問題が浮上することもなかったでしょう。

この章では、老後の収入の柱となる公的年金（老齢年金）の受給額を、厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より確認していきます。

出所：厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

出所：厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

※上記の厚生年金の月額には国民年金（老齢基礎年金）を含みます。

70歳代の老齢年金の平均月額は、国民年金が5万円台、厚生年金が14万円台です。

厚生年金は日本の年金制度の2階建ての部分です。それだけに手厚い保障といわれますが、月額14万円で安心して老後を過ごせるのか考えてみると、迷う方もいるのではないでしょうか。

さらに上記の年金月額は額面のもの。ここからさらに、税金や保険料が天引きされる点にも注意が必要です。手取りはもっと少なくなると捉えておきましょう。

贅沢な老後を考えていなくとも、年金だけでは足りないというケースもあります。

国民年金や厚生年金の受給額は個人差があるため、毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」や、Web上で見られる「ねんきんネット」で見込額を確認してみるとよいでしょう。

悠々自適な老後生活を送りたい方、将来は施設に入居したい方、孫への援助をしたい方などは、今のマネープランで大丈夫なのか、一度じっくり考えたいものです。