株式会社LIFULLが運営する国内最大級の不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME‘S PRESS(ライフルホームズプレス)」は、2023年11月17日に「LIFULL HOME‘S マーケットレポート 2023年7~9月期」を公開しました。
これによると、ファミリー向け中古マンション・中古一戸建ての掲載平均価格(インターネットなどに掲載される価格)は横ばい傾向が継続し、高止まりの状況のようです。
しかし、4月以降首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)では消費者のニーズを反映した反響平均価格(問い合わせ価格)はやや上昇傾向となっていて、前年同期を上回っています。
この背景として、消費者の2024年以降の住宅市場に対する見通しが影響している可能性があると、マーケットレポートでは考察しています。
7月の日銀の金融政策決定会合で、長期金利の上限が0.5%程度から事実上1%までの容認を決めたことが、住宅ローン金利の先高観が強まるとされています。
これにより、「多少高くても早めに買いたい」というニーズを生んだことが、反響価格の上昇につながったのではないかとしています。
一方、近畿圏のファミリー向け中古マンションと中古一戸建てでは、掲載平均価格と反響平均価格はともに横ばい傾向となっています。
そこで本記事では、中古物件の魅力や中古住宅購入時に注意すべきポイントを紹介したいと思います。
1. 中古物件の魅力とは?
中古物件は購入後の維持費や修繕費がかさむ、住宅ローン審査や住宅ローン控除などの各種優遇制度で不利になるなどの理由から、はじめから購入の対象外とする方も多いのではないでしょうか。
しかし中古物件には新築物件にはない魅力も数多くあります。
中古物件の魅力は次のとおりです。
1.1 価格が安い
新築物件も中古物件も同じエリア、同じ広さの土地であれば、土地の値段には大きな差はありません。
しかし築年数が経つにつれて、減価償却で建物の価値は減少していきます。
木造の一戸建住宅の場合には、一般的に約20年で建物の資産価値はほぼなくなります。
そのため同じエリアであれば、中古住宅の方が安く購入することが可能です。
1.2 新築よりも建物の面積が大きい
同じ金額でもエリアと広さが同じ土地であれば、中古物件の方が一般的に建物の面積が大きくなります。
1.3 住みたいエリアの中で物件を探しやすい
住みたいエリアがある場合には、新築物件だけに限定してしまうと選べる物件数が限られてしまい、場合によっては物件がないということも少なくありません。
しかし中古物件は流通量が多いので、中古物件も視野に入れた方が選べる物件数が多くなります。
1.4 完成している物件を見て選ぶことができる
新築住宅の場合には、住宅が完成する前に購入を決断しなければならないことが少なくありません。
しかし中古物件の場合には、外観や内装、設備などのほか日当たりや風通しなども自分の目で確認してから購入することができます。
また売主が居住中の場合には内覧の際に実際に居住している状態を見ることができるので、自分が住んだ時のイメージがわきやすいといえます。
1.5 自分の好きなようにリフォームできる
中古物件は新築物件よりも安く購入することができるので、余った予算をリフォーム代に充てることができます。
間取り変更や最新の住宅設備の導入などを行って、自分好みの空間を作り出すことも可能です。
2. 中古住宅購入時に注意すべきポイント
中古物件の購入時には新築物件の購入時にはない中古物件ならではの注意点があります。
そこで中古住宅を購入する際に注意すべきポイントをまとめると、次のようになります。
2.1 建物に構造上の欠陥や雨漏り、シロアリ被害の形跡などはないか
建物に構造上の不具合(耐震強度不足等)や雨漏り、シロアリ被害、建物の傾きなどの重大な欠陥があると、購入後に高額な補修費用がかかってしまいます。
したがって購入前に専門家によるホームインスペクション(住宅診断)を行っておくと安心です。
2.2 再建築や増改築ができない物件ではないか
築年数が古い物件の場合には建築後の法改正などで建て替えができなかったり(再建築不可)、建ぺい率や容積率が今の建物よりも小さくなっていたりすることがあります。
また違法な改造や増築が行われていることもあるので、建築確認申請書や検査済証などで確認すると共に、不動産仲介業者にも必ず確認しておきましょう。
違法建築の場合には購入後に増改築ができないばかりでなく、銀行から住宅ローンの融資を受けられないこともあります。
2.3 土地の境界線を確認する
特に古い物件の場合には隣地との境界線が不明確になっていることが多いので、境界杭の有無を自分の目で必ず確認しておくようにしましょう。
2.4 エリアの情報収集も忘れずに行う
これは中古物件に限ったことではありませんが、地価相場の動向やハザードマップによる自然災害発生の危険度の確認、近隣施設や交通の便など、エリアの情報収集も忘れずに行っておくことが大切です。
2.5 契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)の内容を確認しておく
契約不適合責任とは、売主がどこまでの瑕疵(欠陥)について責任を負うのかを定めた取り決めです。
契約不適合責任の期間は売主が個人の場合には3か月程度が一般的ですが、築年数が古い物件の場合には売主と買主との合意によって「売主は契約不適合(瑕疵担保)責任を一切負わないものとする」という特約を結ぶこともできます。
詳しくは契約書に明記されているので、責任の範囲と期間がどうなっているのかについて事前に確認しておく必要があります。
3. まとめにかえて
中古物件は新築物件と比較して価格が安くて流通量が多いため、自分の条件に合う物件の選択肢が多いことが魅力です。
しかし築年数が経過しているため、デメリットも少なくありません。
したがってメリットとデメリットを十分に考慮した上で、決して後悔することがない住宅選びをして欲しいと思います。



