NHKがスクランブル制を導入しない理由
NHKは、視聴者から負担をお願いしている受信料を財源として番組を製作し、公共放送とし、特定の利益や視聴率に左右されない情報を提供しています。
社会生活の基本となる情報や、多様な番組を提供する役割を担っているのがNHKが考える役割です。
スクランブル制は、NHKの受信料を支払っている世帯にのみテレビ番組が見れるようにする仕組みです。NHKの受信料は、受信機器を設置している全ての世帯に対して支払う必要があります。
テレビのスクランブルをかけて、受信料を支払わずに放送番組を観れないようにする方法は、公共放送が担う役割と矛盾するため、NHKは問題があると考えています。
スクランブルを導入した場合、視聴する番組が偏ってしまい、視聴者の選択肢が狭まる恐れがあります。
そのため、NHKはスクランブル制を導入せず、公共放送として引き続き受信料を負担していく見通しです。
では、NHKの受信料や免除要件について確認しましょう。
NHKの受信料と免除要件
NHKの受信料と、受信料が免除される要件についてそれぞれ確認します。
NHK受信料の料金
NHKの受信料は、次の【図表1】の通りになります。
受信契約は、放送受信機を設置した月の翌々月末の末日が期限です。11月に受信機を設置した場合は、2024年1月末が申し込み期限になります。
申し込み期限を過ぎると、割増金が請求されてしまいます。割増金は、受信料の2ヵ月分です。
割増金は以下のケースに該当すると請求されるので、注意しましょう。
- 放送受信契約の解約届に不正があったケース
- 受信料免除の申請内容に虚偽項目があったケース
- その他、受信料の支払いに不正があったケース
- 正当な理由なく放送受信契約の提出期限を過ぎたケース
一方で、以下のケースに該当する場合は、正当な理由としてNHKの割増金が請求されません。
- 非常災害で受信契約書を期限までに提出することが著しく困難
- 急な疾病・事故等で受信契約書を期限までに提出することが著しく困難
では、受信料の支払いが不要になる要件について確認しましょう。