3. 家族ひとりひとりの動線にも配慮

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さらにプランニングの際には、家族ひとりひとりの動線にも配慮することが大切です。

LDKへの出入り口が廊下からの1か所しかない場合には不便さを感じてしまうことが多いので、複数の部屋から直接LDKに出入りできるようにしたり、キッチンから洗面脱衣室へとつながる家事動線を確保したりすることで、人の出入りが多いことによる不便さを解消することができます。

また来客の多いご家庭では、リビングにはあまり生活感を感じさせないことが求められます。

リビングとキッチン、ダイニングとを間仕切り収納などで仕切って余分なものを隠す工夫をしたり、リビングとキッチン、ダイニングの床に段差をつけて視界を妨げたりする方法があります。

こうした工夫はあとからリフォームで改善しようとすると高額な費用がかかってしまうので、新築する段階でしっかりと検討しておく必要があります。

一方、近年では対面キッチンが主流になり、調理中の家族とのコミュニケーションが重視されています。

しかしその場合には調理中の臭いや油などがリビングダイニングに広がってしまいがちで、散らかりがちなキッチンのシンク廻りもリビングから丸見えになってしまうことがあります。

キッチンのシンクやワークトップの上を常に綺麗にしておくのは、たとえ調理中でなかったとしてもなかなか難しいものです。

そのためリビングダイニングとキッチンとの間に視線を遮らない程度の高さの立ち上がりやカウンターを設けることで、ある程度目隠しすることができます。

これはあとからリフォームすることも可能なので、気になるようであればリフォーム会社に相談してみると良いでしょう。

【マイホーム】快適なLDKを作るために

家族全員でのんびりとくつろぐことができる快適なLDKを作るためには、他の人の失敗事例を参考にすることも大切です。

また同じLDKであっても、明るさ、広さ、開放感、使い勝手、断熱性、遮音性など何を重視するのかは人によって異なるものなので、事前にインターネットや住宅雑誌などの施工実例を見て積極的に情報収集を行い、自分が求める理想のLDKの姿を明確にしておく必要があります。

注文住宅におけるプランニングの多くの失敗事例は事前の検討不足といえるので、できるだけ多くの情報を集めることをおすすめします。

参考資料

亀田 融