年収500万円の手取り額
年収500万円の場合、30年前と今で負担額がどのように異なるのか確認しましょう。
まず、年収500万円の場合、給与所得の金額は356万円になります。
財務省が調査した2023年度の国民負担率を見ると、租税負担と社会保険負担は以下の通りです。
- 租税負担:28.1%
- 社会保険負担:18.7%
課税所得356万円のうち、実際の税額を計算すると以下の通りになります。
- 租税負担:356万円×28.1%=約100万円
- 社会保険料負担:356万円×18.7%=約67万円
税金や社会保険料を合計すると、約170万円の負担額となりました。
つまり、年収500万円であれば、手取りは約330万円となります。
年収500万円の「30年前」の手取り額
年収500万円で30年前だと、手取りがいくらになるのか計算しましょう。
あくまでシミュレーションなので、給与所得控除は同額で計算します。
財務省が調査した1993年度の国民負担率を見ると、租税負担と社会保険負担は以下の通りになります。
- 租税負担:24.8%
- 社会保険負担:11.5%
課税所得366万円のうち、実際の税額を計算すると以下の通りになります。
- 租税負担:356万円×24.8%=約88万円
- 社会保険料負担:356万円×11.5%=約41万円
税金や社会保険料を合計すると、約130万円の負担額となりました。
つまり、年収500万円であれば、手取りは約370万円となります。
同じ年収でも、30年前と今の手取りを計算すると、このように違いが出ます。
同じ年収でも負担は増えて手取りは減っている
同じ年収でも、30年前と今の手取り額では差異が見られました。
今後も、社会保険料や税の負担を引き上げる「増税」が待ち受けるのではないか関心が高まっています。
引き続き、どのような情勢となるのか注目していきましょう。
参考資料
- 国税庁「主な税制改正について」
- 日本年金機構「厚生年金保険料率の変遷」
- 日本年金機構「国民年金保険料の変遷」
- 全国健康保険協会「保険料率の変遷」
- 財務省「国民負担率(対国民所得比)の推移」
- 国税庁「No.1410 給与所得控除」
川辺 拓也