医療費の負担軽減
医療費の自己負担割合は原則3割ですが、70歳以上になると住民税非課税世帯の自己負担割合は次の通り軽減されます。
- 70~74歳:2割負担
- 75歳以上:1割負担
また、高額療養費制度の自己負担限度額にも優遇措置があります。
高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費合計が高額となった場合、自己負担限度額を超える分が還付される制度です。
住民税非課税世帯の自己負担限度額は【図表4】の通りです。
住民税非課税世帯は年齢で割合が異なる
住民税非課税世帯の割合は、60歳代が19.2%、70歳代が34.9%で15%以上も差があります。
高齢者の就業率が高まり60歳代でも多くの人が仕事を続けるようになったからです。
住民税非課税世帯に対する支援制度はいろいろありますが、高齢者にとって影響が大きいのは、国民健康保険料の減額措置や医療費の負担軽減です。
住民税非課税世帯に対する支援制度を理解した上で、今後の働き方や家計について考えてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査・表番号147」
- 杉並区「均等割額の軽減判定(7減・5減・2減)」
- 厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」
- 総務省「統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者」
西岡 秀泰