2023年7月に公表された、厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」。
この調査結果から「純粋に年金だけで暮らす高齢者はおよそ4割」という厳しい現実が浮き彫りになりました。
そして、12月は年金支給月。2ヶ月に1度の支給、そして何かと物入りになる年末ということで待ち遠しく感じていた方もいるかもしれません。
人生100年時代、年金だけで果たして生活できるのか、平均してどのくらいの年金が受給されているのか気になるところです。
厚生労働省などの統計をもとに、シニアの年金生活について考えていきましょう。
1. 次の支給日は12月15日! 年金を受給できるのはいつ?
老後生活を支える年金は、偶数月の15日にその前月までの2カ月分支払われます。ただし、15日が土日または祝日の場合はその直前の平日が支給日となります。
そのため次回の年金支給日は、12月15日(金)。10月と11月、あわせて2ヶ月分の年金が支給されます。
年金は原則6回の支払いのため、今年最後の年金支給日です。
実際の年金額については「年金決定通知書」で確認できます。
まだ年金の受給権がない方は、郵送される「ねんきん定期便」や電子版「ねんきんネット」などで個別に確認できます。
とはいえ、個人差があるため、実際の平均額やボリュームゾーンが気になるもの。現在のシニア世代は、どのくらいの金額を受給できるのでしょうか。
2. 「平均いくら?」シニア世代の年金受給のリアル
厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の受給額平均を確認していきます。
なお、こちらの統計における厚生年金の金額には国民年金の受給額も含まれます。
2.1 国民年金(基礎年金)受給額の月平均
- 全体:5万6368円
- 男性:5万9013円
- 女性:5万4346円
男女差は見られますが、国民年金の平均月額は5万円台であるとわかります。
2.2 厚生年金の受給額の月平均
- 全体:14万3965円
- 男性:16万3380円
- 女性:10万4686円
自営業やフリーランスの方などは国民年金の加入のみとなるため、年金以外の収入源を確保したり、貯蓄で備えたりする必要がありそうです。
また、現役時代の収入や加入期間によって左右される厚生年金には、男女差や個人差が表れやすい傾向があります。
会社員や公務員など厚生年金に加入している方も、グラフのように金額差が出ることに注意しましょう。
3. 年金だけで暮らすシニア世代は44.0%
年金の平均的な受給額を確認したところで、冒頭で触れた「純粋に年金だけで暮らす高齢者」の実情を詳しく見ていきましょう。
厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金を受給する高齢者世帯で「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は44.0%でした。
残りの半数以上のシニア世代は、稼働所得や財産所得、仕送りや個人年金などで年金だけでは足りない不足分を補填している状況が見受けられます。
現代において老後生活を安定させるには、個々の備えが必要不可欠。老後に必要となる経費を洗い出し、細やかにシミュレーションすることが第一歩になるでしょう。
4. 老後の収支も見据えて老後対策を
総務省から公表された「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」では「65歳以上の夫婦のみ無職世帯」の家計収支の詳細がまとめられています。
この統計によれば、65歳以上夫婦の平均支出月額は26万8508円。これは、国民年金の平均受給額を大幅に上回る数字です。また、厚生年金を受給する方でも、年金額によっては赤字になる可能性があるでしょう。
収入が年金だけの場合、ゆとりある老後生活の実現は難しいのが現実かもしれません。
なるべく早いうちから情報収集を行い、2024年から開始予定の新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)、個人年金保険などの利用を検討してみてください。


