朝晩の冷え込みが厳しくなり、もう師走、年の瀬です。とうとう受験シーズン到来が目前までやってきました。中学受験では過去問に取り組み、志望校合格に向けて小学6年生の子ども達が日々頑張っています。
中学受験の入試科目は学校により異なりますが、主に国語、算数、理科、社会の4教科が課される学校が多く、受験塾でも4教科を柱にして授業を行っています。
受験では「算数が合否を決める」「やはり国語が決めて」と2つの重要教科が取り上げられ、社会も「思う以上に重要」と取りざたされることがあります。
しかし、同じく受験科目である理科に関しては、表立って「合否を分ける科目です」と騒がれることはあまりなく、他の教科に比べると陰に隠れている印象があります。
今回は、脇役になりがちだけれど大学進学の進路決定に影響を及ぼす「理科」の大切さを考えていきます。
「理科」全分野の基礎を学ぶのは小学校3年生から4年生
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小学1年生と2年生に生活科として学んでいた教科が3年生に進学するに伴い「理科」「社会」に分かれます(低学年で行ったアサガオの観察は理科の内容になります)。
さて、3年生から理科の世界に足を踏み入れるわけですが、初学年から生物、化学、物理そして地学の基礎となる内容を子ども達は学んでいます。
授業自体も「校庭などに出て観察する」といった内容が多く、親からすると「子どもが楽しそうな内容」ととらえ、勉強らしい内容は少ないと思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、太陽の動きが「地学」、植物や昆虫は「生物」、光の反射や風とゴムの動きが「物理」、そして物の重さは「化学」と、各領域の基礎を早くも学んでいるのです。
国語や算数の授業ではほとんどない「教室外での学び」や「学習キットを使った学び」で惑わされそうになりますが、小学校3年生から理科全分野の土台となる知識を着々と身に着けています。
そして、中学受験をする場合は小学校のカラーテストよりも難易度の高い問題が出題されるため、対策が必要となります。
小学生で「受験理科」を経験していると中学理科への対応はスムーズ
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中学受験をする際、一般的に受験向けの問題に取り組んで本番に臨むことになります。
理科は「生物」「地学」「化学」「物理」の4領域からまんべんなく出るので、苦手領域や特定の単元が苦手があると合格に必要な得点を取るのが難しくなります。
得意不得意はどんな子にもありますが、「苦手」を放置せずに基本問題を解き、専門用語を覚えてレベルアップしていきましょう。
中学受験の理科でも会話形式の問題やグラフといった資料の読み込み問題が増えてきているため、文字を読むスピードと読解力が求められます。
時代と共に変化している出題傾向を敏感にキャッチし、必要なスキルを高めていくことも意識してください。
小学校の理科とは一線を画すことの多い「中学受験理科」を経験していると、さらに難しくなる中学校の理科に対応しやすくなります。
中学校の理科は、物理と化学の1分野と生物と地学の2分野に分けられ、内容もレベルアップし、暗記する用語が格段に増えます。部活動もスタートし、小学校生活とガラリと変わるなかで理科をまんべんなく勉強するのは容易ではありません。
しかし、小学校で学ぶ理科と、中学校で学ぶ理科は、その内容にかなりの差を感じますが、中学受験向けの理科を学んでいると「進学で生じる学びの質」の変化の影響を最小限、またはほぼない状態にすることができます。
このように、受験理科は中学合格という目的だけではなく進学後の理科の学びにも大きなプラスになります。
「理科」は高校に入ると完全に4領域に分かれて専門的に
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中学までは「理科」というくくりの中で勉強していた教科が、高校進学と同時に「生物」「地学」「化学」「物理」の4領域に細分化されます。
高校生になると基本的に1年生で基礎を授業で学び、2年生でより専門的な内容を勉強していきます。
中学よりも専門的かつ覚える用語も格段に増えて勉強量が増えるわけですが、これは理科に限ったことではありません。
数学や英語はもちろんのこと、理科と同様に「日本史」「世界史」と専門分野が分かれる社会も同時に勉強する必要があり、1つの科目に時間をかけることは不可能に近くなります。
中間一貫校のように英語や数学を先取りして学習できれば、生徒の勉強量の分散ができますが、高校受験組にとっては進学後に一気に学習量が増えてしまうことを意味しています。
そのため、志望する大学の学部学科によっては、中学生の時点で、、家庭で英語や高校数学の先取りをしたり、「大学受験で受ける理科の領域」を考えて備えることも現実的な対応策になります。
その一方で、中高一貫校に入学した場合は、先取り学習がしやすい英語や数学について早めに勉強をし、高校クラスになったら理科の勉強に時間を使える状態にしておきたいです。
学校のカリキュラムにより、高校1年生でどの領域の基礎から学ぶかは異なりますが、「受験で武器になりそうな領域」を中学3年生や高校1年生の時点で把握しておくと慌てずにすみます。
「私立文系か、否か」の選択でカギになりやすい理科科目の存在
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理科は大学受験において国公立大学と私立理系を目指す生徒にとって必修科目であり、理科の成績が振るわないと「自分のやりたいこと・学びたいこと」で志望校を選ぶことが難しくなります。
総合型選抜や学力試験も含めて受験科目で理科が必須ではない大学を探すとなると、私立文系メインにしつつ、国公立文系の中でも多数派ではない「理科が必要のない文系の学部学科」を選ばなければいけません。
進路選択を左右する科目は数学というイメージが強いですが、理科も同様に進路を決める上でカギとなる科目です。
小学校では4領域全般の基礎を、中学では2分野に分けられた理科は高校で4領域と形を変えていきます。
子どもが小学生や受験理科を学んでいる頃から「得意なジャンル」「高校での学びでも問題なさそうな領域」を意識して、大学受験を見据えていくようにしたいですね。
中山 まち子