3000万円以上の資産を築く世帯は全年代で10%強、60歳代でも20%程度と少数に留まります。

資産の取り崩しのシミュレーションを踏まえると、3000万円の老後資産があれば、老後に働かずとも生涯余裕のある暮らしが実現する見込みです。

これから年末を迎えるにあたり、支出額が増えるという家庭も多いのではないでしょうか。

この機会に、貯蓄についてしっかりと考えてみましょう。

年代別の3000万円以上の金融資産をもつ世帯割合

令和4年(2022年)の金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」によると、3000万円以上の金融資産をもつ世帯の年代別割合は【図表1】の通りでした。

【図表1】年代別の金融資産3000万円以上を保有する割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」を基に筆者集計

  • 全世代 :11.7%
  • 20歳代 :1.2%
  • 30歳代 :2.2%
  • 40歳代 :4.9%
  • 50歳代 :10.8%
  • 60歳代 :20.3%
  • 70歳代 :18.3%

3000万円以上というと、野村総合研究所の定義では「アッパーマス層」に含まれるなど、一定の資産を築いた世帯とみなされます。

実際には全世代では12%と、一部の世帯しか達成できていない資産規模です。