老後の収入源といえば年金ですが、いくらくらい受け取れるかご存知でしょうか?
参考までに、厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると平均月額は14万3965円となっています。
現職時代と比べると少ないと不安になる方も多いでしょう。
一方で、年金だけで月に30万円を受け取っている方もいます。平均額の倍ですから、生活レベルにもかなり差が出るでしょう。
12月に支給される年金はモデルケースで算出すると「31万6464円」になるものの、これは2カ月分の金額。
実際には厳しいものがあります。
そこで今回は老後の年金について、仕組みを中心に深堀していきます。
1. 【厚生年金】12月に「ひとりで31万6464円」を受け取る人も
2023年度の国民年金と厚生年金の年金額は、モデル夫婦(2人分の国民年金と厚生年金)で22万4482円(前年度より+4889円)となりました。
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準。
ここから、厚生年金の単独金額を求めてみます。
22万4482円ー(6万6250円×2人分)=9万1892円
つまり、現役時代に標準的な年収を稼いでいた元会社員は、老齢基礎年金と合わせて月額「15万8232円」の年金を受け取ることになります。
年金は偶数月に2カ月分が支払われる仕組みのため、12月15日の支給日にはひとりあたり「31万6464円」が支給されるというわけです。
ただし、月額「15万8232円」と考えると、これからの物価高に余裕を持って暮らせる自信がある方は少ないかもしれません。
なお、ここでご紹介した年金額はあくまでも標準ケースをもとに試算した数字のため、実際の年金額は個人によって異なる点にも注意が必要です。
実は、月額でも30万円以上の年金を受給する人は存在するのです。