老後の収入の柱となるのが年金。年金は偶数月に2ヶ月分がまとめて支給されます。お金の管理が苦手だと、2ヶ月分を1ヶ月で使い切ってしまう可能性もありますね。

2023年度、公的年金は3年ぶりに増額改定されました。増額は嬉しいことですが物価の上昇もあり、喜んでばかりもいられません。

ただでさえ複雑な年金制度ですが、「厚生年金」に関しては勤続年数や現役時代の収入によって受給額が増減するのもやっかいなところです。

日本年金機構からのお知らせによると、今回増額改定された年金の基準は「標準的な夫婦世帯では厚生年金が22万4482円」。そして年金支給日に標準的な夫婦世帯に支給される年金額は「約45万円」です。どんな理由から、この基準や金額が生まれたのか、不思議に感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、標準的な夫婦世帯に約45万円が支給される理由から、見落としがちな年金に関する注意点についても見ていきましょう。

1. 日本の「2階建て」公的年金制度の仕組みをおさらい

厚生年金と国民年金についてそれぞれ詳しく見ていく前に、まずは日本の年金制度をおさらいしましょう。年金の特徴は以下の通りです。