高齢者の生活意識「生活が苦しい」と回答した人は48.3%
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、高齢者世帯の生活意識は次のような結果になりました。
- 生活が大変苦しい:18.1%
- 生活が苦しい:30.2%
- 普通:45.1%
- ややゆとりがある:5.8%
- 大変ゆとりがある:0.8%
「生活が苦しい」と回答した人は48.3%、「普通~ゆとりがある」と回答した人は51.7%と半々の結果になっています。
その理由としては、現役世代との「収入差」があると考えられます。
高齢者世帯の平均所得年額は「318万3000円」
同調査によると、高齢者世帯の平均所得年額は「318万3000円(月額約26万5000円)」です。
高齢者世帯以外の世帯の平均所得額「665 万円(月額約55万円)」と比べて、5割ほどとなっています。
現役時代の収入は多いため、家計費の枠も大きくなりがちです。
そのままの金銭感覚での老後生活は、不足を感じることが多くなってしまうでしょう。
まずは、収入にあった支出ができているか確認することが必要です。
その際は、固定費である通信費、保険料、住宅費、水道光熱費、駐車場代、サブスクの定期購入代などを見直しましょう。
というのも、固定費は一度見直せば、削減効果が高く、継続性もある費目だからです。
また、この高齢者世帯所得の構成割合の主なものは、「公的年金・恩給」が約200万円(62.8%)、「稼働所得」が約80万円(25.2%)です。
60歳代は、年金の不足を働いて補うという方も多いかもしれません。
しかし、70歳代以降も、体力的なこともあり同じように働き続けられるかどうかはわかりません。
そんなとき、ある程度の金融資産や貯蓄があれば、それを頼りに生活できますが、なければ、先々の不安を感じながら過ごすことになるでしょう。
そうならないためにも、早い段階から老後資金の準備を始めましょう。
貯蓄だけでなく、投資信託などの資産運用でお金を増やすことも方法の一つとして検討するとよいでしょう。