人生100年時代。日本では長い老後生活が待っています。
老後の生活を考える上で年金は重要な収入源ですが、12月15日の年金支給日には、標準的な収入を稼いだ元会社員への支給額が約30万円になるとされています。
しかし、年金は2カ月分の支給。
つまり、月額にすると約15万円なのです。振り込まれる金額で2カ月分をやりくりするのは、難しい世帯も多いでしょう。
さらに、ここにきて目覚ましい物価上昇が襲っています。
年金生活者はこの受難をどう乗り越えるのでしょうか。老後対策についても考えていきましょう。
1. 物価上昇はまだまだ収まらず3.0%の上昇
2023年10月20日公表の消費者物価指数(2023年9月分)は、前年同月比3.0%の上昇でした。
生鮮食品を除く総合指数は2.8%の上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は4.2%の上昇です。
物価が上昇すれば、日々の支出にダイレクトに影響を及ぼします。
残業や副業などでわずかでも収入の調整ができる現役世代と異なり、年金生活になればやりくりが難しいと感じるでしょう。
物価上昇は、シニア世代の生活を直撃しているともいえます。
ただし、年金額は2023年度にプラス2.2%(67歳以下)の改定がありました。少しではありますが、年金額が増えているのです。
これにより、標準的な収入を稼いだ元会社員への支給額は約30万円(1回あたり)になるとされています。