【サービス売上】

  • モバイル:前年同期比▲0.8%の7766億円

スマートフォン契約数が「ワイモバイル」ブランドを中心に伸びた一方、2021年春に実施した通信料の値下げにより平均単価が減少したことなどによるものである。

なお、当上期のモバイル売上は、通信料の値下げの影響の縮小やスマートフォン契約数の増加などにより減少幅は縮小傾向にある。

  • ブロードバンド:前年同期比+1.3%の2015億円

主として、光回線サービス「SoftBank光」契約数が増加したことによるものである。

  • でんき:前年同期比▲9.4%の1290億円

主として、電力市場での取引が減少したことによるものである。

【物販等売上】

スマートフォンなどの販売単価が増加したことで、前年同期比+4.5%の2731億円となった。

スマートフォンなどの仕入原価が高騰により営業費用が増加し、セグメント利益は前年同期比▲1.9%の3096億円であった。

しかしながら、通期業績予想に対する進捗率は66%と順調であり、上方修正の可能性があると言えよう。

ソフトバンクの通期業績予想

前述のとおり、通期業績予想は当初計画を据え置いている。

進捗率は49%~72%と順調であるため、前述のとおり通期業績予想を上方修正する可能性は考えられる。

ソフトバンクの今後について

同社は、次世代社会インフラの構築に向けて、NVIDIA(NVIDIA Corporation、NASDAQ、NVDA)と協業し「分散型AIデータセンター」の構築を進めるとともに、AIと共存する未来に必要な計算基盤のサービスの提供に取り組んでいる。

2023年7月、この計算基盤のサービス提供に関わる取り組みが経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である 「クラウドプログラム」の供給確保計画として、経済産業省から認定を受けた

構築する国内最大規模の計算基盤を通じ、国産生成AIの自社開発を目指す。

また、2023年8月には、日本マイクロソフト株式会社と日本市場における企業や自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速することを目指し、クラウドサービスや生成AI領域を中心とした戦略的提携に合意した。

このように、同社は国産生成AIの自社開発に取り組みつつ、パートナー企業が開発する複数の生成AIも活用する「マルチ生成AI体制」により、企業のさまざまなニーズに対応したソリューションを提供していく。