3. 年金支給日には「ひとりで30万円」の年金を受け取る人も?

前述の資料より、厚生年金の金額「22万4482円」に注目しましょう。

これは、モデル夫婦(2人分の国民年金と厚生年金)とされています。

もう少し深掘りすると、平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準とのことです。

「標準的な夫婦の年金22万4482円」の内訳は、夫婦の老齢基礎年金(満額)と夫の厚生年金ということなので、ここから厚生年金部分のみを算出してみましょう。

  • 22万4482円ー(6万6250円×2人分)=9万1892円

厚生年金部分のみとなると、約9万円であるといえます。

老齢基礎年金と合わせると、一人分の年金額は「15万8232円」になります。

そして年金支給日は年に6回しかないことにも注目します。すると、1回の年金支給時には「2カ月分の年金」が振り込まれることがわかりますね。

つまり、平均的な収入を稼いでいた人は、次の年金支給日にもらえる年金が「31万6464円」であることがわかります。

「30万円の年金」と聞くと高額に思えますが、これが2カ月分であるとわかると、印象が大きく変わったのではないでしょうか。

4. 年金「月額15万円」は目指せるラインなのか

ではここで少し視点を変えて、「年金月額15万円」は目指しやすいラインなのかを検証してみたいと思います。

2023年度のモデルケースでは、約15万円が年金月額になるとのことでした。

実際には、どれくらいの人が月額15万円の年金を受給しているのでしょうか。

厚生労働省の資料から確認してみましょう。