実質賃金が、18カ月連続でマイナスとなったことがわかりました。

2023年11月7日に公表された、厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、実質賃金は前年同月比2.4%減です。

実質賃金とは、名目賃金指数を消費者物価指数で除して算出した値のこと。

前月の▲2.8%よりは減少幅が少なくなったものの、生活状況は依然苦しいと考えられます。

そんな中、年金での生活を思って不安を抱える方もいるでしょう。

決まった収入の中で物価上昇に打ち克つには、やりくりの工夫が求められるからです。

実は、2023年度の年金は3年ぶりの増額となりました。厚生労働省が示すモデル年金から算出すると、12月15日に支給される標準的な年金は約30万円とされています。

ただし、こちらには落とし穴もあります。具体的に見ていきましょう。

1. 高齢者の生活を支える「公的年金」の仕組みとは

高齢者の暮らしを支えているのが、公的年金制度です。年金にはいくつか種類がありますが、大きく「国民年金」と「厚生年金」に分類できます。