自分が払っている所得税はどのように決まるのか?
来年度だけとはいえ、1人あたり4万円の定額減税がされます。
所得税は収入に課せられる税金で、会社員や公務員などの給与をもらっている人は、年末調整で1年間分の支払額を計算します。
そうはいっても実際、自分がいくら所得税を払っているかよく分からない……という場合があるかもしれません。
そういう方のために、今から、所得税額がどのように決まるか確認しましょう。
所得税の計算方法
計算は以下の流れに沿って行います。
①年収から給与所得控除を差し引く
給与所得控除とは、個人事業主でいう経費のようなものです。
給与等の収入金額に応じて、控除される金額が決まっています。自分の給与所得控除を、表の式にて計算しましょう。
- 給与等の収入-給与所得控除=所得金額
②所得金額から、課税される所得金額を計算する
上記で算出した所得金額から、各種所得控除を差し引き、課税所得金額を計算します。
所得控除とは、社会保険料や扶養家族や、生命保険の掛け金から計算する生命保険料控除など個人の事情に合わせた事柄を、前述の「所得」から一定の金額を差し引くことができる制度です。
ここでいう各種所得控除は、合計15種類あり、次のとおりです。
- 基礎控除(納税者本人の所得金額ごとに0~48万円の範囲で決まります)
- 扶養控除(扶養親族の年齢、同居の有無等により1人あたり38~58万円の範囲で決まります)
- 障害者控除
- 配偶者控除(控除を受ける納税者本人の合計所得金額、および控除対象配偶者の年齢により13~48万円の範囲で決まります)
- 勤労学生控除
- ひとり親控除
- 寡婦控除
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 配偶者特別控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 雑損控除
- 医療費控除
- 寄附金控除
なお、15種類のうち3種類(雑損控除、医療費控除、寄附金控除)は、年末調整では対象外となっています。
- 所得金額-所得控除=課税所得
③所得税を計算
上記②で計算した課税所得に対して税率(5%~45%)を掛けて、所得税を計算します。
課税所得が大きくなればなるほど、税率が上がる仕組みになっています。
- 課税所得×税率=所得税