2. 「おひとりさま」は年金だけで暮らしていける?
前章では、老後に「おひとりさま」が受け取れる国民年金と厚生年金の平均月額について紹介しました。
- 国民年金の平均月額:5万6368円
- 厚生年金の平均月額:14万3965円
国民年金か厚生年金かで受け取れる年金月額に大きな差が生じていますが、果たして上記の年金収入だけで老後の生活を送ることは可能なのでしょうか。
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は下記の結果になりました。
65歳以上の単身無職世帯の消費支出は「14万3139円」となっており、厚生年金でギリギリ生活していけますが、厚生年金の加入期間や時期によってはマイナスになる可能性もあります。
国民年金では、大きくマイナスになることが予想されており、年金以外の備えが必要になるとうかがえます。
上記の消費支出はあくまで平均の一例であり、人によっては住居費や保健医療などがプラスにかかってくるかもしれません。
さらに、日常の消費支出以外にも、老後生活では「家の修繕費」や「介護費」といった突発的な支出が生じる可能性も十分に考えられます。
老後生活が不安と感じている方は、まずはご自分の将来受け取れる年金月額を確認し、そのうえで生活費とマイナス分を想定できると良いでしょう。