現行の制度では、公的年金の受給開始年齢が原則65歳となっていますが、「年金を早く受け取りたい」「働けるうちは働きたい」など、その人のライフプランに応じて年金の受給開始年齢を変更することができます。

年金の受給開始年齢や、公的年金の種類によって受給額は大きく変動しますが、具体的な「厚生年金」と「国民年金」の平均受給額はどのくらいなのでしょうか。

本記事では、60歳〜90歳以上の「厚生年金と国民年金」の平均月額を一覧にして紹介しています。

公的年金制度の仕組みや、11月に郵送される確認しておきたい書類についても紹介しているので参考にしてください。

1. 日本の公的年金制度の仕組み

日本の公的年金には「厚生年金」と「国民年金」が存在しますが、この2つの違いが曖昧な方もいるのではないでしょうか。

公的年金は、2階建て構造になっており、厚生年金は国民年金に「上乗せ」する形で加入する仕組みになっています。

国民年金は、原則20歳以上60歳未満の人が自動的に加入となり、加入期間と納付月数が同じ場合は、加入者全員同じ額が支給されます。

国民年金保険料は一律ですが年度ごとに見直しが行われており、2023年度の保険料は月額1万6520円です。

一方で厚生年金の場合は、会社員や公務員などが加入するもので、加入期間や報酬(給与や賞与など)によって受給額が異なり、同じ加入期間であっても受け取れる年金額が変わります。

つまり、「会社員や公務員」は国民年金に上乗せして厚生年金が老後に受け取れ、「専業主婦や自営業者」は厚生年金は上乗せされずに国民年金のみの受給となるのです。

自分が将来「どの種類の年金を受給できるのか」「受給額はどのくらいか」などをしりたい場合は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認してみると良いでしょう。