年収1000万円以上世帯の貯蓄はいくら?貯蓄割合も
年収1000万円以上の高所得者は所得税の負担がより大きくなるため、節税や節約をすることでより多くのお金を手元に残す意識をしている人が多いことがわかりました。
では最後に、年収1000万円以上の世帯の平均貯蓄額と貯蓄割合をみていきましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯)」によると、世帯年収1000万円超の平均貯蓄額は下記の結果となりました。
平均値は貯蓄額が極端に多い人がいるとその値に偏ることがあるため、実態に近い数値としては「中央値」を目安にすると良いでしょう。
世帯年収1000万円以上の平均貯蓄額の中央値は、どちらも1000万円台となっており、多くの世帯で比較的貯蓄ができている現状がみてとれます。
また、金融広報中央委員会の同調査における、世帯年収1000万円超の貯蓄割合は下記の結果となりました。
貯蓄割合の中で「3000万円以上」が最も多く占めており、割合からも年収1000万円以上の世帯の半数以上が貯蓄1000万円を保有していることがわかります。
一方で、貯蓄ゼロとなる「金融資産非保有」の割合が1割を超えていることから、「年収1000万円以上の世帯は貯蓄も多い」とは一概には言えないようです。
年収アップと共に投資や節税、貯蓄の意識をしよう
本記事では、実際の調査データをもとに「高所得者の投資状況と金融意識」について詳しく解説していきました。
高所得者でも、税負担が大きいことから「生活が豊かにならない」と感じる人は多くいます。
日本の税制の影響により、「年収アップ=生活が豊かになる」になるとは限らないため、年収アップを目指すとともに、下記の意識もできると良いです。
- 資産を増やすための投資
- 手元のお金をより多く残すための節税
- 急な支出や老後のための貯蓄
上記は、年収が1000万円でなくても生活をより豊かにする近道になりうるため、できるものから実践してみることをおすすめします。
参考資料
- 株式会社FAMORE「年収1000万円以上の投資状況と金融意識、およそ8割が投資を行っていると回答、人気の投資・節税方法とは」
- 株式会社FAMORE
- 国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
- 厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査の概況II 各種世帯の所得等の状況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」
太田 彩子