4. 「厚生年金&国民年金」年金額を増やす3つの方法
厚生年金や国民年金の年金額を増やす方法を3つご紹介します。
4.1 繰下げ受給をする
厚生年金も国民年金も受給開始年齢は原則65歳です。
しかし、受給開始を遅らせる「繰下げ受給」制度により、年金額を増やすことが可能です。
年金の受給開始は65歳以降75さいまで繰り下げることができ、1カ月繰り下げるごとに0.7%ずつ年金額が増えます。
10年間で最大84%も年金額を増やすことが可能です。
年金の繰下げ受給は、受給開始を後ろ倒しにするだけで年金額を増やすことができる魅力的な制度ですが、以下の注意点も考慮して慎重に判断しましょう。
- 税金保険料の負担が増える
- 加給年金が受け取れない
- 年金受給までは収入の確保や貯蓄の切り崩しが必要
年金は終身で受け取ることができるものですが、その終わりは誰にもわかりません。
繰下げ受給により年金受給期間が短くなれば「早く受け取っておけばよかった…」ということもあるでしょう。
4.2 国民年金の未納・免除分を「追納」する
学生納付特例制度などで国民年金の保険料を支払っていない期間がある場合、可能であれば追納するとよいでしょう。
ただし、追納できる期間には限りがあります。「ねんきんネット」などで可能期間を確認しましょう。
また、国民年金基金や付加保険料の納付により国民年金の年金額アップも期待できます。
4.3 厚生年金の加入期間を延ばす
厚生年金の年金額は「年収」と「厚生年金加入期間」が影響する仕組みです。
厚生年金に加入して働く期間を長くすることで受給額アップが期待できるでしょう。
執筆者
福岡県北九州市出身。北九州市立大学経済学部卒業後、証券会社へ入社。個人・法人向けに株式、投資信託、債券等の金融商品の販売を通じ、資産運用コンサルティング業務に従事。その後、アクサ生命保険株式会社に入社し、生命保険販売業務に携わる。証券業界、保険業界を通じて約1000世帯の相談に携わる。自身の経験から価値観や生き方に合った保障と資産運用のバランスの良い持ち方を重視している。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)