6. まとめにかえて
ここまで年金の仕組みや年金から天引きされるお金について確認をすすめました。
ご案内した年金の平均額や、ねんきん定期便やねんきんネットで確認出来る金額は手取りではありません。社会保険料などが天引きされるため、手取り額は減ります。
そのため、老後の資金計画を立てる際には手取り額で計算するのが鉄則です。実際にいくらくらいの支給があるのかを確認し、足りないのであれば準備が必要です。
iDeCoやNISAなどの資産運用が注目を集めています。実際に年金だけで生活を送ることが難しくなっていますので、自分で自分を守る準備は進めるべきでしょう。
何をするにも時間が必要です。なるべく早く取り組み、万全の体制で老後を迎えましょう。
7. 「厚生年金・国民年金」よくある質問(FAQ)
ここでは年金にまつわる「よくある質問」について見ていきます。
7.1 Q1. 厚生年金と国民年金の違いはなんですか?
A1. 公的年金は2階建ての構造となっており、1階が国民年金、2階が厚生年金です。
国民年金 | 厚生年金 | |
加入者 | 原則日本に住む20歳~60歳未満の人 | 公務員や会社員など |
受給額(月額) |
満額:6万6250円 平均:5万6368円 |
平均:14万3965円 |
保険料(月額) | 1万6520円 | 報酬によって異なる |
支給開始年齢 | 原則65歳 | 原則65歳(特別支給の老齢厚生年金あり) |
受給資格期間 | 10年 | 1ヶ月 |
7.2 Q2. 自分の基礎年金番号はどこで確認できますか?
A1. 会社員の方は、勤務先で確認することができます。
もしくは基礎年金番号通知書、年金手帳(青色)、国民年金保険料の口座振替額通知書、国民年金保険料の納付書や領収書、年金証書、年金額改定通知書等の通知書等でも確認できます。
7.3 Q3. 月の途中で転職すると、厚生年金保険料はどうなりますか?
A1. 資格取得した月の保険料から支払う必要があります。
保険料は月単位で計算するので、月の途中で退職した場合は前月分までを納めます。月の途中で新しい会社に入社した場合、その月から保険料を支払います。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 大阪市「令和3年度~令和5年度の介護保険料」
- 大阪市「個人市・府民税の計算例(公的年金等受給者の場合)」
- 日本年金機構「自分の基礎年金番号の確認方法を教えてください。」
- 日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。」
徳原 龍裕