4. 【国民年金・厚生年金】繰下げ受給で生じる3つのデメリット

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年金額を最大184%に増やせる「繰下げ受給」には、もちろんデメリットもあります。

4.1 損をする場合もある

繰下げ受給のデメリットの一つは、繰下げ期間中の受給開始前に亡くなってしまった場合、損をする点でしょう。

また増額された年金を受け取ることができても、それが短期間で終わってしまえば結果的に「得にならない」というケースも起こり得ます。

4.2 所得税や社会保険料の負担が増えることも

公的年金の年金額(いわゆる「額面」」が増えると、所得税や社会保険料の負担が増える可能性があります。

額面はアップしていても手取り額が減ることで、繰下げ受給のメリットを実感しにくい場合も想定しておく必要があるでしょう。

4.3 加給年金が受け取れない可能性も

加給年金は、「厚生年金に20年以上継続加入かつ65歳未満の配偶者または18歳未満の子供がいる場合」に受け取ることができる年金のこと。

加給年金の支給要件は「厚生年金を受給していること」です。厚生年金を繰下げ受給した場合は、加給年金を受け取ることができないのです。

加給年金を受け取ることができるケースでは、国民年金のみ繰下げ受給を選択、厚生年金は本来の年齢から受給をスタートすることを検討するのも一案でしょう。