2. 「年金額の半額」が分割できるわけではない

「年金分割」というと、「配偶者の年金を半分もらえる」というイメージを持っている方もいるかもしれませんね。しかし、分割できるのは「配偶者の厚生年金の納付記録」である点に注意が必要です。

下図は、日本の公的年金制度について表わしたものです。

会社員などの第2号被保険者は国民年金に上乗せして厚生年金に加入しています。

給与から差し引かれる厚生年金保険料には国民年金保険料も含まれており、年金分割できるのは厚生年金保険料に該当する部分のみで、国民年金保険料の部分は対象外になるのです。

また、分割されるのは実際に年金として受給できる金額ではなく、「保険料の納付記録」である点にも注意しましょう。受給額は、将来年金を受給する際に、これまでの保険料の納付記録をもとに決定されます。