60歳代「おひとりさま」の貯蓄額の中央値は300万円！老後は年金だけで十分なのか老後の収入の柱「国民年金＆厚生年金」の受給額はいくら？

60歳代「おひとりさま」世帯の老後の収入はいくら？

冒頭で60歳以降も働くシニアが増えているとお伝えしましたが、老後生活における収入の柱となるのは公的年金となるのが一般的でしょう。

では現在のシニア世代は毎月いくらぐらいの年金収入で日々を過ごしているのか。厚生労働省年金局の資料をもとに確認していきます。

厚生労働省年金局「令和3年度　厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金・厚生年金の受給額の平均月額は以下のとおりです。

【図表5】

【国民年金の平均月額】

【図表6】

【厚生年金の平均月額】※国民年金（老齢基礎年金）を含む

国民年金の平均月額は男女ともに5万円台。厚生年金の平均月額は男女ともに10万円以上となりますが、男女差は約6万円もあります。

厚生年金は現役時代の年収や年金加入期間が年金額に大きく影響するため、男女差だけでなく個人差も見られます。

年金収入だけで長い老後生活を過ごすのは厳しいかもしれません。ねんきん定期便やねんきんネットでご自身の年金見込額を把握し、貯蓄で不足分をカバーできるよう現役時代から準備をしておく必要があるといえるでしょう。

60歳代おひとりさま世帯のお金事情を確認してきました。

老後の主な収入源となる公的年金は、手厚いといわれる厚生年金でも男性約16万円、女性約10万円と決して十分とはいえない金額です。

おひとりさまで過ごす長い老後生活において「お金」は強い味方となるでしょう。

現役時代のいまは将来のことにまで手が回らないかもしれませんが、早くスタートをきることで負担を減らしながら資産を積み上げていくことが可能です。

少しずつ、少しずつ、老後へ意識を向けていきたいものです。

和田直子