2. 富裕層はなぜ増えているのか?
好景気とはいえない日本ですが、富裕層の世帯数が増加しているようです。
日本で富裕層が増えている要因を探るため、「1億円以上の資産家たち(ここでは富裕層と超富裕層)」が保有する資産総額の動きを確認していきましょう。
その資産は、2019年(333兆円)から2021年(364兆円)の間に31兆円、2005年と比較した場合、151兆円も増えています。
株式などの資産価値の上昇などが背景として考えられるでしょう。
超低金利が続く今の日本では、銀行などの預貯金だけで資産を育てていくことは難しいのが現状です。
投資にはもちろん元本割れのリスクがありますが、株式などの資産価格が上昇したことで保有資産が増え、結果として準富裕層が富裕層へ、富裕層が超富裕層へ繰り上がったという背景が推測されるでしょう。
さて「資産価値の上昇」ということばが出てきました。ここで、保有資産を年率4%で運用した場合のシミュレーションを行ってみましょう。
<前提条件:年率4%運用>
- 保有資産200万円:利息8万円
- 保有資産2000万円:利息80万円
- 保有資産2億円:利息800万円
保有資産が200万円の場合には年8万円の利息が、資産2000万円では80万円、2億円では800万円と増え幅には大きな差が出ます。
同じ金利や運用期間で運用する場合には、もともと保有している資産が大きければ大きいほど有利に働きます。
「お金持ちほど、さらにお金持ちになりやすい」のは確かであると言えそうですが、いまの資産額が大きくなくても、上手に「お金を貯めて・増やしていく」方法を見つけていきたいものですね。