今年も残すところあとわずかとなってきました。

ラグビーW杯では、決勝トーナメント進出は惜しくも逃してしまいましたが、最後まであきらめない姿に、4年後の期待を抱かざるを得ない内容でしたね。

そんな中、4年後の自分を想像してしまうものですが、どんな人であっても自分自身が何をしているかを正確に想像するのは難しいかもしれません。

役職定年して今とは違う仕事をしている方もいるでしょうし、転勤のある方はどこに住んでいるかわからないものです。

しかし、「老後を迎えれば主な収入源は年金になる」というのはほとんどの方に共通するものでしょう。

今回は、未来の年金をどの程度もらえるのか知るために、実際に支給される年金の水準を見ていきます。

ここから天引きされる税金や保険料にも注目し、少しずつ老後の設計を立て始めましょう。

1. 日本の公的年金制度のしくみは「2階建て」

公的年金には「厚生年金」と「国民年金」があります。1階部分にある「国民年金(基礎年金)」と、2階部分「厚生年金」は、上図のとおり2階建て構造をしています。

1.1 国民年金(老齢基礎年金)

日本に住む20~60歳未満の方が加入するのが、1階部分にあたる国民年金です。

2023年度の保険料は、一律で1万6520円(月額)。

国民年金には被保険者の種別があり、自営業やフリーランスなどの第1号被保険者、公務員や会社員などの第2号被保険者、第2号被保険者に扶養される第3号被保険者にわかれます。

なお、第3号被保険者には保険料納付の義務がありません。

1.2 厚生年金(老齢厚生年金)

公務員や会社員などが対象の第2号被保険者は、国民年金に上乗せして2階部分の厚生年金にも加入します。

そのしくみは、現役時代の報酬に応じた等級で厚生年金保険料が決まり、加入期間や納めた保険料によって受け取れる年金額が決まるものです。

そんな国民年金や厚生年金から天引きされる、5つのお金について見ていきましょう。