老後の収入はいくらか

老後にかかる生活費を確認しましたが、生活費すべてを貯蓄などで賄う必要はありません。老後は、一定の要件を満たした人たちは公的年金を受給できます。厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者がもらう平均年金額と国民年金の平均年金額は以下のとおりです。

  • 厚生年金受給者の平均年金額:月14万3965円
  • 国民年金平均額:月5万6368円

厚生年金受給者とは、現役時代に会社員や公務員などとして働いた経験のある人です。厚生年金受給者がもらう年金の平均は月14万3965円と、比較的高額になっています。

一方で、会社員や公務員などの経験がない自営業者や専業主婦(夫)は厚生年金をもらえません。もらえる年金は国民年金のみで、国民年金の平均受給額は月5万6368円と少額です。

上記をもとに、夫婦形態別にみた夫婦で受け取る年金の平均額は以下のとおりとなります。

1.会社員共働き夫婦 
年金額は月28万7930円(14万3965円×2人分)
2.会社員の夫と専業主婦の夫婦(片働き夫婦)
年金額は月20万333円(14万3965円+5万6368円)
3.自営業者夫婦
年金額は月11万2736円(5万6368円×2人分)

現役時代に夫婦ともに会社員として働いていた世帯は、合計で月30万円近い年金を受け取れます。一方で、自営業者夫婦は月11万円ほどしか年金をもらえません。