2. 65歳以上のシニア世代「みんな、介護費用を誰が出しているのか」

厚生労働省の「令和4年(2022年) 国民生活基礎調査」では、介護を必要とする人の「介護費用の出どころ」について、年齢別のデータを見ることができます。

2.1 年金、貯蓄それとも子ども? 厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」のデータを紐解く

介護費用の負担力について「介護を要する人」の年齢階級ごとに、見ていきます。

介護される人の年齢階級ごとにみた「介護費用の負担力」

※複数回答可
※介護を要する人がいる世帯数1万対
※介護を要する人が複数いる世帯については「要介護の程度が高いほう」に計上
※図表内では「40歳~90歳以上」までの各年齢階級についてのデータを記載しています。

■総数(10000)
介護を要する者(あるいは配偶者)の収入を充てた:7386
・年金・恩給の収入:7200
・その他の収入:867
介護を要する者(あるいは配偶者)の貯蓄を充てた:1047
介護を要する者(あるいは配偶者)以外の者の収入・貯蓄を充てた:718

■65歳以上~(9749)
介護を要する者(あるいは配偶者)の収入を充てた:7225
・年金・恩給の収入:7109
・その他の収入:784
介護を要する者(あるいは配偶者)の貯蓄を充てた:1015
介護を要する者(あるいは配偶者)以外の者の収入・貯蓄を充てた:698

■75歳以上~(8685)
介護を要する者(あるいは配偶者)の収入を充てた:6425
・年金・恩給の収入:6315
・その他の収入:650
介護を要する者(あるいは配偶者)の貯蓄を充てた:877
介護を要する者(あるいは配偶者)以外の者の収入・貯蓄を充てた:641

いずれの世代も、介護費用を自分、もしくは配偶者の収入・貯蓄から捻出している様子がうかがえます。とりわけ老齢年金を頼りにする人が圧倒的に多いですね。