1.1 「繰下げ受給」で年金月額はどう変わる?
前章では、「繰下げ受給」をした場合の増額率について解説しましたが、具体的にはどのくらい年金月額に変化が出るのでしょうか。
厚生労働省「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は14万3965円でした。
1万円未満の端数は切り捨て、年金月額を「14万円」と仮定して試算した場合、繰下げ受給を行うことで月に受け取れる年金は下記のように変わります。
繰下げ受給をしないと14万円だった場合、1年遅らせることで15万1760円になります。
もし5年遅らせば19万8800円に、10年遅らせば、25万7600円にまで増えるのです。
年金を65歳で受け取るか、75歳で受け取るかで受給額に大きな差が生じることから、自身のライフプランを加味したうえで検討したい制度と言えるでしょう。
一方で、繰下げ受給にはデメリットも存在します。ここでは3つに絞って確認しましょう。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。(2026年6月26日更新)